沖縄言葉を“聴く”アプリ初登場 日常会話でクスッと楽しく
- 2020/8/27
- 社会
県出身のミュージシャンや俳優などとコラボしている点もこれまでにない特徴だ。
全国的にも知名度の高いオレンジレンジやかりゆし58のメンバーらも登場し、お気に入りの方言やその用法などを本人の声で収録し、紹介している。
沖縄の言葉でしか伝えられないニュアンス
収録フレーズは2020年8月下旬現在で約140。あ段、か段と段別にカテゴリー分けがされている。単語やフレーズをタップすると、それぞれの発音と使用例を再生することができる。
あいうえお順で最初の単語は「あい」だ。意味の説明としては「『あ!』『あら』など、普段の生活で思わず声を発する時に使います」と表記。使用例は「あい、クーラーが逃げるよ。早く窓閉めてー」と紹介する。沖縄独特の言い回しや表現も積極的に織り込んで、空気感も絡めて演出する。
沖縄の言葉自体のみならず、沖縄県内でしか一般的に使われない名詞なども収録する。
「エンダー」はアメリカ発祥で国内では県内にのみ展開するファストフード店「A&W」の呼び名、「ワシミルク」はワシの絵がプリントされたコンデンスミルクの呼び名だ。
前述したように、本アプリはとにかく「日常の言葉」に特化している。金城さんとスタッフを中心に、普段の生活をしながら一つ一つ絞り出していった。
親戚の集まりでソーキ汁を大量に作る時に、水が多くなりすぎて味が「あふぁく」なった。
「沖縄の言葉でしか伝えられないニュアンスがあるはずなんですよ。例えば『あふぁい』は直訳すると『薄い』という意味ですが、日本語の『薄い』とはやっぱり違います。料理に対して『味が薄い』と言うと多少マイナスな印象もありますが『あふぁいね』と言ってもそこまでマイナスな意味合いはないように思います」
かたや、子どもの頃にコーラが好きでよく飲んでいた金城少年。祖母に「あんたコーラーばっかり飲んでいたらはーもーなるよー」との俗説を言われていたのを思い出した。
「はーもー」はアプリ内では「歯抜け」と説明している。「はーもー」の方が、より歯の密度が低い印象だ。
「今はそこまでコーラは飲まないですけどね」と金城さん。「はーもーなるんで」と笑う。