沖縄言葉を“聴く”アプリ初登場 日常会話でクスッと楽しく

 

 世界中で約2500の言語が消滅の危機に瀕し、琉球諸語もその危険性が叫ばれる中、しまくとぅばやウチナーヤマトグチなど「沖縄の言葉」を音声で案内するスマートフォンアプリ「沖縄方言音ブック」iOS版が5月にリリースされている。音声案内が付いた同様のアプリは初めて。実生活で耳にするようなクスっと笑える使用例も収録、県民の他、沖縄好きの人をターゲットにダウンロード数を徐々に伸ばし始め、キーワード「沖縄」でアプリ検索すると上位5番目以内に表示されるようになった。

 発起人で企画運営するHanagasa Records代表の金城卓さんは「楽しみながら沖縄について学ぶ入口になれば」と話している。

“等身大”の言葉が並ぶエンタメコンテンツ

 琉球諸語を学術的に体系付けたのではなく、あくまで「沖縄の若い人が日常で使っている“等身大”の言葉」を紹介するエンタメコンテンツという位置づけだ。

 もともとミュージシャンでもあり、アーティストのプロデュースも手掛けている金城さん。当初は、三線の音や波の音、沖縄音楽を取り入れた効果音などを収録、配布するアプリのリリースを考えていたという。「音声コンテンツ」と「沖縄文化」の双方を融合させた方向性でエンジニアらと製品開発を進めるうちに「沖縄の言葉を音声で紹介するアプリがない」という点に着目し、方向転換した。

 音声の他に、簡単なアニメーションなど、スマホ端末の特性を活かしたアプリ構成だ。

 デザインは沖縄の空や海をイメージさせる青を基調に、グルクン(県魚。和名タカサゴ)やヤンバルクイナ、赤瓦のイラストを散りばめ、沖縄の雰囲気ごと感じてもらえるような工夫がされている。

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