危機管理から見た“尖閣クライシス”とは
- 2020/8/26
- 政治
――危機は海域だけではないようですね。
「私の自宅は那覇空港に程近いのでよく分かるのですが、以前と比べて明らかにスクランブル発進が増えた(注・2019年度は947回で、そのうち中国機に関しては戦闘機に対するものが多く675回)。以前は日中が多かったが、今はキーンという音で目を覚ますこともあり、深夜、夜明け前の発進も珍しくなくなっています。空の後輩たちの任務を思うと気が気でなりません」
県警に国境離島警備隊
――4月に県警の「国境離島警備隊」が創設されました。特に留意する点は?
「組織を立ち上げて機能させる上で必要な『1即応体制の確立 2物心両面の準備 3体力の維持管理 4仮想敵の隊力把握のための情報収集と分析 5人的・物的・環境的要因の整備拡充 6飛行関連』などが重要になってくるでしょうね。
――実戦を想定した訓練ですね。
「危機管理とはどれだけの想像力で、いかなる準備をなし得たか。これにかかっています。全てにおいてスピード感を持って対応し『常在戦場』の意識を持ち続けることが何より重要になってきます」