ワーケーションは沖縄観光回復の救世主になるか 沖縄総合事務局が調査
- 2022/5/9
- 経済
沖縄総合事務局はこのほど、沖縄でのワーケーション推進の本格展開を見据えて2021年に実施したワーケーションに関する調査結果を公表した。実際にワーケーションを行った人の平均滞在日数は11.8日、平均滞在費用は21.5万円となっており、いずれの項目でも19年の沖縄観光の平均滞在日数3.6日と平均消費額7.4万円を大きく上回った。
一方、課題としては長期滞在による費用負担として「コスト」を筆頭に、次いでWi-Fiなどの「設備」やセキュリティを含めた「環境」などが懸念事項に挙げられた。
長期滞在に伴って観光消費も増
調査では対象を沖縄で過去2年間にワーケーションを実施した人や、沖縄への旅行を検討している沖縄ファンをワーケーション「実施側」として、自治体や観光協会、宿泊施設、テレワーク施設などを「受入側」として実施した。
ワーケーション実施者で5日間以上滞在している人は計44.4%と半数に届く勢いで、上記にもあるように平均滞在日数と消費額も通常の旅行を大きく超える結果となった。滞在にかかった費用は「10~15万円」が22.2%で最も多く、10万円以上の滞在費用の合計は60%を超える水準。ワーケーションで長期滞在することに伴い、観光消費が多く行われている結果が出たと言えそうだ。
直近2年間に沖縄でワーケーションを行った人のうち、年代別で最も多かったのは40~50代が約65%で、居住地は関東が60%を占めている。実施エリアとして多かったのは那覇市付近と本島中部。ワーケーションでの滞在期間は「3~5日間」が26.7%で最も多く、「1~2週間」が22.2%と続いた。
滞在中の休暇の過ごし方として回答が多かったのは「ホテルでのんびり」「観光地巡り」「アクティビティ」「グルメ・お酒」といった項目。その他には「町歩き」や「地域交流」という答えもあった。
また、実施者の95.6%が「リピートしたい」と回答しており、沖縄ファンも全体の約3割が「実施してみたい/またやってみたい」としている。その理由として自由記述では「気分転換ができるから」「業務効率がUPするから」といった意見があった。