舞台芸術で大切なこととは? ジャンルを横断して「演出」を学ぶ

 
ワークショップ「創造力のタネ」

 舞台芸術に携わる人たちの発想力や創造力を通して、その魅力や表現について学ぶワークショップ「創造力のタネ」がこのほど、浦添市のアイム・ユニバースてだこホールで開かれた。県内を拠点とするパフォーマンス団体の「鳩ス(はとす)」が主催するこのワークショップは、シリーズとして構成されており、これまで演劇や音楽など芸能の分野で活躍する様々な表現者を招いた企画を開催。最終回となったこの日は演劇や伝統芸能、ダンスなど舞台芸術に関わる県内外の演出家が集い、演出の役割やこだわりについて語り合った。

伝統芸能という枠内で挑戦を続ける

 登壇したのは、嘉数道彦さん(沖縄芝居、組踊)、富田めぐみさん(伝統芸能)、当山彰一さん(現代演劇/劇艶おとな団)、國仲正也さん(現代演劇/鳩ス)。さらにリモートで県外から光瀬指絵さん(現代演劇/スイッチ総研)、白神ももこさん(ダンス/モモンガ・コンプレックス)が加わった。

嘉数道彦さん(左)と富田めぐみさん(右)

 演出の意味や役割について、組踊の演出を手掛ける嘉数さんが“伝統芸能という枠”を踏まえた上で「どこまで格式を保ちながらできるのか」ということに言及した。とりわけ組踊は基本的にセットや照明を使わない中で、新作ではそれらの舞台装置も取り入れた表現に挑戦した経験も話した。

伝統芸能のジャンルでどのようにして新しいチャレンジができるのか、ということは常に考えながら演出していますね。沖縄らしさとそこに生まれる感情が共有できる舞台を目指しているんです」

 今年10月に開催される「美ら島おきなわ文化祭2022」で開会式の演出を担う富田さん。「どうしたら琉球の伝統芸能を多くの人に見てもらえるのか」ということを念頭に日々活動しているという。琉球舞踊の舞台にバルーンアートを演出として導入し、伝統芸能と他分野とのコラボレーションを生かして双方の魅力を引き出した。「バルーンのファンタジーなイメージの中で披露された琉舞は、素晴らしさが一層際立つ素敵な仕上がりになりました」と説明。

 自身の演出手法に関しては「プロデューサーのような視点を持ったキュレーター的な演出の仕方だと考えています」と位置付けた。

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