【前半】県海外職員が語る沖縄ビジネスの都市別進出優位性と課題
- 2021/12/4
- 経済
真栄田岬のヒーリングライブに20万人、北京
北京事務所の森田さくら副所長は、中国について「背景、所得、価値観が全然違う人たちがこんなにたくさんいる国なので、平均では語れないですが」と前置きし、あくまで北京での状況を写真と動画でプレゼンした。
数年前から北京の都市部の人々からは「冬のリゾート」という概念が新しく出てくるなど、観光に求める価値観が多様化していることを説明した森田副所長。買い物に関しても「単純に『ブランド物が好き』という訳ではなく、ニーズはさまざま」だという。
ネット通販が生活と密接に結びついている中国では、トイレットペーパーなどの日用品ですら通販で買う人が多い。そのため、店舗型の買い物については「商品のストーリーや見せ方が重要視されており、買い物ではなく『体験』をしてもらう場所に代わってきている」と説明した。
「伝統文化をリスペクトしている人が多い」と述べ、琉球舞踊や沖縄民謡のイベントには若い人が関心を持ってたくさん集まったことや、真栄田岬の海中映像を流し続けて癒しを与える「ヒーリングライブ中継」には約20万人の視聴者が集まったことなども報告された。
また、北京事務所の管轄でもあるロシア国内で沖縄は「長寿の島としてアピールされている」と、健康志向の人々からの注目を集めていることにも言及した。
「健康志向高まる」上海
同じく中国国内からは、上海事務所・福州駐在所の眞境名悠所長が登壇。健康志向が高まる中国では、沖縄の豊かな自然や体に優しい食文化のイメージが強みとなることが紹介された。
前述したように、ネット通販などのECビジネスが高度に発達した中国では「何も対策をしないと自社商品が情報の山に埋もれてしまう」可能性があり「顧客ターゲットの選定と(どのサイトを使うかなど)販売チャンネルの選定が重要です」とアドバイスした。その中でも特に、質の高い商品画像や動画コンテンツは“必須”だと言い「写真や動画のデータを可能な限り集めて、選りすぐりの物をECサイトに掲載してもらうことが大事なことです」と話した。