JFL昇格なるか沖縄SV 12日に初戦 「最も過酷な大会」へ

 

 そんな過酷な1次リーグを終えて10日後に控える決勝ラウンドは5日間で3試合の日程だ。この地獄の日程の中を勝ち上がり、入れ替え戦にも勝てば晴れてJFL昇格となる。

 沖縄SVは今回3回目の挑戦。初挑戦の2019年は1次リーグ2勝1敗という好成績ながらも、得失点差で惜しくも2位となり敗退してしまった。

 昨年2020年は沖縄SV代表兼監督兼選手としてプレーする元日本代表FW高原直泰が大会得点王となるも、1次リーグ1勝1分1敗の成績で敗退。3度目の正直となる今大会でJFL昇格を掴み取りたいところだ。

 過去大会では2005年大会でFC琉球が優勝、現在J2で活躍している。2008年大会2位のV・ファーレン長崎と2009年大会優勝の松本山雅FCはその後にJ1リーグ昇格までたどり着いている。(長崎・松本共に現在はJ2リーグ所属)

ポイントは体力と集中力

 Jリーグ入りを見据え、今年こそはJFLに昇格したい沖縄SVが今大会を勝ち抜くポイントは体力と集中力だ。

 初出場した2019年は初戦を2-1と勝利するも翌日の2戦目に1-6で敗戦。他チームよりも高い技術面を誇っていたが、連戦を戦う体力面で相手に劣ってしまった大会だった。

 そして昨年の2020年大会も初戦を3-1で勝利し、2戦目も後半アディショナルタイムまで2-1でリードするも最後の最後で追いつかれ同点。3戦目は開始5分で失点し敗戦。試合開始直後と終了間際の一番集中しないといけない時間帯での失点で集中力の差が出た大会だった。

 体力と集中力の課題を克服する為に必要なのはチーム層の厚さだ。体力がなくなってきた選手が出たら早めに交代カードを切って、元気な選手を投入できるチームなら全体としての集中力も上がり、今大会は必ず勝ち抜けるはずだ。

FC琉球との沖縄ダービーも夢ではない

 日本サッカー協会ウェブサイトより

 今年は例年よりも期待できる点がいくつかある。

 今年の九州リーグ、首位ヴェロスクロノス都農との直接対決天王山。沖縄SVは最終節まで2位と苦しみ、優勝するにはこの試合で勝つしかないというところまで追い込まれた状況だった。

 前半に失点し土俵際まで追い込まれた沖縄SVだが、後半40分に追いつくとアディショナルタイムに劇的な逆転ゴールを決めて土壇場で逆転優勝!

 この劇的ゴールを決められた要因は、最後の最後まで諦めない高い集中力と、選手交代で流れを変えたチーム力だった。こういう苦しい試合を乗り越えて九州リーグを制覇した沖縄SVは日本一過酷な全国地域チャンピオンズリーグでも結果が残せるはずだ。

 今大会で結果を残し、JFLを昇格を成し遂げれば近い将来、沖縄サッカーファンが夢見るJリーグの舞台で沖縄SVとFC琉球の沖縄ダービーが見れる日もそう遠くないと信じている。

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