衆院選終盤レポート<沖縄2区> 革新地盤での戦い

 

 10月31日に投開票の衆議院選挙は、残り1週間を切った。短期決戦のなか激しい選挙戦にしのぎを削る各陣営の動きを紹介する。今回は沖縄2区。沖縄本島中部の一部である浦添市、宜野湾市、中頭郡(読谷村、嘉手納町、北谷町、北中城村、中城村、西原町)の2市3町3村が舞台だ。

宮崎氏と新垣氏の一騎打ち構図

 沖縄2区に立候補しているのは届け出順に、自民比例前職の宮崎政久氏(56)、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」新人で心理カウンセラーの中村幸也氏(41)、社民新人で前北中城村長の新垣邦男氏(65)、日本維新の会新人で元那覇市議の山川泰博氏(51)の4人。

 地元紙報道やHUB沖縄が入手した調査資料などによると、宮崎氏と新垣氏が事実上の一騎打ちの構図だ。
 6期連続で当選した後に引退した社民元職・照屋寛徳氏の牙城ともいえる沖縄2区。その照屋氏から後継指名を受け、革新層や「オール沖縄」勢力を中心に支持を広げる新垣氏が先行している。

浦添市の街並みと、米軍那覇港湾施設の移設先として計画されている同市の海

新垣氏、社民党福島党首と浦添街宣

 新垣氏自身も同選挙区での知名度が高い。5期連続で北中城村長を務め、2018年度から2年間は沖縄県町村会長を務めた。村長になる前は長らく北中城村職員でもあり、行政現場での経験も豊富だ。

 3日攻防初日の28日は、2区の大票田の一角である浦添市内で「街宣ツアー@浦添」と銘打ち、重点的に演説を行った。社民党党首の福島瑞穂氏と4カ所を回った。26日には玉城デニー氏とも浦添市内4カ所を回り、相手候補・宮崎氏が首長の支援を受ける同市での得票合戦に拍車がかかる。

 さらには浮動票を取り入れるために期日前投票も連日呼び掛けている。
 19日に宜野湾市内で行った出発式以降、選挙区内で連日行う個人演説会は敢えて期日前投票会場である各役所・役場前で繰り広げており、聴衆がそのままの足で投票できるような動線を整えている。

 ある陣営関係者は「中頭郡では首長選も革新同士で闘うことがあります」と話すほど、伝統的な革新地盤の地域が多い。新垣氏の地盤である北中城村はもちろん、大票田の1つ宜野湾市でも「特に反応が良い」と自信を覗かせる。

宮崎陣営、3日攻防は「都市部に絞る」

 対する宮崎氏は過去の衆院選で2012年、14年に選挙区で落選したもののいずれも比例復活を遂げ、17年の衆院選では選挙区でも比例区でも落選したものの、2018年11月に、比例九州ブロックの現職議員が死去したことに伴い繰り上げ当選している。3度の落選、3度の復活と、全国的な自民党の強さに助けられた格好だ。しかし通算3期を務め、実績を重ね知名度も高めてきた今回こそは意地を見せたいところだ。

 選対関係者は「3日攻防は浦添市と宜野湾市に絞って演説をする」と話すなど、都市部で重点的に勝負をかける。

 28日には米軍普天間飛行場の返還問題に揺れる宜野湾市普天間で街頭演説を行った。加藤勝信前内閣官房長官も応援演説に訪れるなど中央からのてこ入れで票の掘り起こしを図りながら、政府自民党との直接的なパイプをアピールする。

 沖縄の選挙は、沖縄特有の姓でなければ不利に働くということがささやかれており、宮崎氏はまさに県外出身だ。そのバイアスが比較的少なく、もともとの支持者も多い40代以下の層でも特にしっかりと票を固めていく考えだ。

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