レスリング銅メダルの屋比久選手に県民栄誉賞 「パリではてっぺん取る」
- 2021/10/19
- エンタメ・スポーツ
沖縄県は18日、東京五輪のレスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級に県勢として初めて出場し、銅メダルに輝いた屋比久翔平選手(26)に県民栄誉賞を授与した。県庁で行った授与式で、屋比久選手は「競技をやるからには、世界のてっぺんを取りたい。パリ五輪では金メダルを取って、一番輝いているメダルを持って、皆さんに報告ができるように頑張りたい」と決意を新たにした。
玉城デニー知事は、「この輝かしい功績は、県民に大きな感動と明るい希望を与えてくれた」とたたえ、表彰状と記念品として内閣総理大臣賞を受賞した現代の名工の平良恒雄さんが製作した琉球ガラスの壺「島景色」を手渡した。
受賞者あいさつで、屋比久選手は、東京五輪が1年延期での開催になったことについて「すごく精神的に辛い時期もあったが、僕ら競技者が結果を残すことで、他の方々に何かを与えるものがあるのではないかと思い、1年の準備期間を頑張ってきた」と胸中を明かした。
その上で、「五輪で銅メダルを獲得できて、すごくうれしかった。周りの方から『すごく元気をもらった』ということを聞いて、とても頑張って良かった」と喜びを語った。
県議会の赤嶺昇議長は祝辞で「パリ大会への出場と、金メダル獲得という次の夢に向かって大きく羽ばたいてほしい。県民みんなで期待し、応援している」と激励した。
県民栄誉賞の受賞に先立つ17日、那覇空港では多くのレスリング関係者らが屋比久選手の凱旋帰郷を待ち受け、到着ゲートに現れた屋比久選手を「感動をありがとう」の横断幕で出迎えたほか、花束を渡すなどしてメダル獲得を祝福した。
屋比久選手は空港で「最初はオリンピックに出ることができるか分からない状況から、こうやってメダルを下げて帰って来ることができ、すごくうれしい」とあいさつ。家族や関係者と記念撮影するなどして、喜びを分かち合っていた。東京五輪で活躍した沖縄県勢の先頭を切った屋比久選手。今後も活躍に期待したい。
(記事・写真 宮古毎日新聞)