国内初 沖釣り船マッチングサービス スイベルが6日リリース
- 2021/5/2
- 経済
日本初となる沖釣り乗り合い船(遊漁船)のマッチングサービス「noriai(ノリアイ)」を、糸満市にあるスタートアップ企業スイベルが開発した。5月6日に正式リリースする。まずは沖縄県内を対象にサービスを始め、年内には全国展開を目指している。
スイベルの社長・大城仁さんは今年起業したばかりの25歳。小・中学生時代の「不登校」生活を支えた「釣り」をテーマに勝負をかける。
一人でも沖釣りが気軽に
沖釣りの乗り合い船サービスは「他人同士でひとつの船に乗る」というシステムで、沖釣りファンの間でよく利用されている。しかし、船単位で料金が発生するため、必要人数を集めないと利用が難しかったり、船の情報が各社バラバラで欲しい情報が探しにくかったりする課題があった。
「noriai」は「ひとりでも気軽に沖釣り」がコンセプト。このサービスを使うことで、乗り合い船の利用希望者がネット上でマッチングされ、ひとりでも沖釣り船を利用することが容易になる。
noriaiはブラウザから使えるサービスとなっていて、パソコン・スマートフォンを問わず利用できる。利用料は無料。スイベルによると、釣り人が乗り合い船を探すとき、従来はSNSなどで船を一軒一軒探し回る必要があった。noriaiを使うと船の空席状況がひと目で分かり、そのまま予約することができるため手配の手間が軽減できるという。
遊漁船の稼働率アップにも期待
釣り人だけでなく、船主側のメリットもある。農林水産省の遊漁採捕量調査によると、全国の遊漁船の稼働率は20%を切っている(2008年)。1年間のうち、8割は漁港に停泊されおり、十分に稼働しているとはいえない状況だ。集客を口コミやSNS、釣りショップのホームページなどに頼っていることが、稼働率が伸びない要因のひとつとスイベルは分析する。noriaiに船を登録することで、自船のツアー情報の提供から予約までワンストップで手配可能になり、稼働率の向上が見込まれる。