キングス、EASLグループBの暫定首位に フィリピン・メラルコボルツに89ー61

 
ゴール下で強さを見せるジャック・クーリー©️琉球ゴールデンキングス

 プロバスケットボールの東アジアスーパーリーグ(EASL)は15日、各地で2試合を行った。グループBの琉球ゴールデンキングスは沖縄アリーナにフィリピンPBAのメラルコボルツを迎え、89ー61で勝利。2勝1敗となり、グループBの暫定首位に躍り出た。

 次戦は12月13日、マカオのスタジオ・シティで再びメラルコボルツと対戦する。

ダーラムが古巣相手に活躍

 序盤はジャック・クーリーの身長を上回る相手のビッグマン、プリンス・イベを中心としたメラルコボルツのオフェンスに対して受け身になり、17ー21で第1Qを終える。

 しかし第2Q、ディフェンスで相手がスクリーンを使う時、ファイトオーバーで守ってプレーの強度を高めてから流れが一変。5秒バイオレーションを奪うなどして攻撃回数を増やし、古巣との対戦となったアレン・ダーラムや牧隼利、松脇圭志らがスリーポイントシュート(3P)を決めて一気に逆転した。

古巣を相手に活躍したアレン・ダーラム©️琉球ゴールデンキングス

 14点リードで迎えた後半はさらに勢いを増し、じわじわと点差を拡大。チームで3Pを35本中18本(成功率51.4%)という高確率で沈め、大差で勝利した。アシスト数も相手を14本上回る25本に達し、持ち味であるボールシェアによるバランスの良いオフェンスを貫いた。

 16得点、9リバウンド、6アシストの活躍を見せたダーラムは「出だしはスロースタートでしたが、徐々に集中力を増してディフェンスし、オープンのシュートを決めることができました。フィリピンのPBAはBリーグとは違う戦い方ですが、足を動かしてディフェンスし、そこから流れを掴むことができました。全選手がこの試合の勝利に貢献したと思いますし、良いゲームができたと思います」とコメントした。

 桶谷大HCは「出だしはメラルコボルツさんのアグレッシブなオフェンスに受け身になってしまいましたが、2クォーター以降はディフェンスから立て直し流れを掴むことができました。EASLはレギュレーション上、Bリーグとは違うローテーションになりますが、そこでうまくアクセントをつけて戦うことができたと思います」と評価した。

桶谷HC「残り三つを全て勝つ」

 日本、韓国、フィリピン、台湾から2チームずつの計8チームが出場しているEASL。4チームずつのグループに分かれてホーム&アウェー方式のリーグ戦を行っており、各グループの上位2チームが来年3月に行われる決勝トーナメントに進出する。

 現在2勝1敗でキングスはグループBの暫定首位。2位のソウルSKナイツ(韓国KBL)は1勝2敗、3位のニュータイペイキングス(台湾Pリーグ)は1勝0敗、4位のメラルコボルツが0勝1敗と続く。

 試合数に違いがあるものの、現状では混戦模様となっており、桶谷大HCは決勝トーナメント進出に向けて「あと三つ勝つことが決勝に駒を進めるポイントだと思っています」と気を引き締める。


長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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