沖縄県の玉城知事「承認できない」 辺野古代執行訴訟で争う方針
- 2023/10/11
- 政治
沖縄県の玉城デニー知事は11日、県庁で会見し、国が「代執行」を念頭に提起した訴訟について「(工法の変更を)承認せよということには承服できない」と述べ、法廷で争う姿勢を示した。また、「県民、国民の支援、協力をお願いする」と呼び掛けた。
同訴訟は、米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐる工法変更について、知事に代わり国が承認する「代執行」を目指したもの。
工法変更は、辺野古地区で大浦湾側の海底に軟弱地盤が見つかり、大規模な地盤改良を行う必要があるため。県は2021年11月に不承認という判断を下したが、政府は県の不承認処分を取り消す「裁決」や、工法変更を承認するよう「是正指示」を発出。県は法廷闘争を繰り広げ、今年9月までに最高裁で敗訴が確定した。
最高裁の判決を受け、国は県に対し、改めて承認するよう「勧告」や「指示」を行ったが、県は4日に「期限までに承認を行うことは困難」と回答している。これを受け、国は5日に代執行を目指す訴訟を福岡高等裁判所那覇支部に提起した。
玉城知事は11日の会見で、「国の主張の前提となっている『辺野古が唯一』という認識が、県とまったく違う」と述べたほか「反対の民意は、県民投票や県知事選挙でも明確に出されている」と強調した。
(記事・写真 宮古毎日新聞)