さーきーのマジムン飯⑦存在感の薄さNO1!ブナガヤ

 
スズカーサーキットさーきー

 はいたい!沖縄で女芸人をしています!スズカーサーキットさーきーです!

 今回で7回目となる「マジムン飯」!

 前回は人間をさらいとんでもない場所に捨てるヒチマジムンと、マジムン除けにぴったりな最強のおもち・ふちゃぎを紹介しました。

 季節はもう少しで冬になろうとしています。季節の変わり目は風邪をひきやすいので、邪気を払う(?)マジムン飯を食べて冬に備えましょう!

 というわけで今回も!沖縄に潜むマジムンの特徴やエピソード、そしてマジムン退治に効果的!?な料理をマジムン大好き!料理大好き!な私さーきーが紹介していきます!

保護色で姿隠す”罠タイプ”

 今回紹介するマジムンはこちら!

 沖縄県大宜味に潜んでいるというマジムン・ブナガヤ。ブナガヤの見た目はあの有名なマジムン・キジムナーにそっくりだと言われているが、その姿を見たものは少ないそう。というのも、ブナガヤは普段は川の底に住み、保護色によって姿を隠している。そのため、ブナガヤに気づく人間は稀である。

 保護色で自然に馴染んでいるブナガヤの手を踏んでしまうと、ブナガヤ火と呼ばれる火をおこし、踏んづけた人間を火傷させる。マジムン界でも珍しい罠タイプのマジムンである。保護色で見えないし、注意のしようがないよね。地面を這いつくばって移動するわけにもいかないし。

火傷といえば!?アロエ

 さぁ、そんなブナガヤにぴったりなマジムン飯はこれだ!

 昔から火傷にはアロエを使って治療する民間療法がある。アロエは「医者いらず」と呼ばれるほど薬効が高く、古代エジプト時代から人々に愛されてきました。

 沖縄でも「ルガイ」と呼ばれ、どこの家でも栽培されて火傷や切り傷、熱冷ましなどの万能薬として重宝されてきたそう。アロエは火傷、切り傷、熱冷ましだけではなく、解熱・腹痛・捻挫・打身など様々な症状の改善に期待ができるとのことだから驚きである。こりゃ、医者いらずっていうより医者泣かせって言った方がしっくりくるかも。

意外なアロエ料理に挑戦!

 そんな「医者泣かせ」なアロエ。火傷に塗る民間療法があるのはわかったけど、果たして食べることができるのか?まさか第6回にしてギブアップ!?と、そんな声が聞こえてきましたが…(多分気のせい)。いいえ、そんなことはありません。今回はこの薬効抜群のアロエを食べていきたいと思います。

 調べてみると、沖縄ではアロエを刺身にして食べるのがベターだそう。でも、ベターを作って食べても面白くないじゃない。

 ということで、今回は一風変わったアロエ料理にチャレンジしたいと思います!今回挑戦する料理はアロエのパフェ!

 パフェをチョイスした理由は単純。パフェって映えるじゃん。想像以上に単純な理由だったろう!まいったか!

 さっそくパフェを作っていきたいところだけど、そもそもアロエってどこに売ってるんだ?

この謎を解決すべく、うるま市で農家をしているじいちゃんに聞いてみることに。

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さーきー「もしもし?じいちゃん?」

じいちゃん「さーきーか。なんでね?」

さーきー「アロエが欲しいんだけど、どこに売ってるの?」

じいちゃん「アロエ!?あれは買うもんじゃないよ!じいちゃんが持ってるから明日うちに来なさい!」

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 とのこと。アロエの購入方法を聞くとなぜか怒られました。話を聞くと、沖縄県では今でもアロエを自身で栽培している家庭が多く、あまり販売されているアロエを買わないそう。だからわざわざ買おうとした私に怒ったのね。

 !ちなみに…

 アロエベラについて詳しく研究された書籍「アロエベラ健康革命宣言」によると、沖縄県内で生産されたアロエベラ商品はその多くが県外に出荷されているそう。ジュースやお茶、お菓子などに加工されるのが主流ですが、最近ではシャンプー、入浴剤、化粧品などが生産され県外だけではなく海外にまで出荷されるようになったそうです。アロエの可能性、無限大!

(出典:アロエベラ健康革命宣言)

映えるマジムン飯を作ってみよう!

 早速、ゲットした立派なアロエを調理していこう!

 まずは綺麗に洗って水気を取ったアロエを5㎝幅に切っていきます。

 切ったアロエの棘を落とし、硬い皮を剥いていきます。

 おお!めっちゃプルプルしてるしぬるぬるしてる。あまり触ったことのない感触に若干引きつつ、 サイコロ状に切ったアロエを1分ほど熱湯にさらすことに。

 湯がいたアロエをさらに冷水にさらして…。

 アロエの下処理ができました!

 あとは準備した材料をアロエ、ライムシロップ、グラノーラ、ヨーグルトアイスの順で乗せて…。

 アロエパフェの完成~!めちゃくちゃ映えるじゃないの!

 見た目は完璧なアロエパフェですが、肝心なのはそのお味。見た目が綺麗でも美味しくなければ意味がありません。さぁ、お味はいかに!?実食!

 …うーん。アロエの存在感が薄い。

 作っている最中に「パフェの中のアロエ、存在感薄いな」と気づいてはいたのですが、まさかの味まで存在感が薄いとは。なんとーく遠くの方にアロエがいます。「ああ!よく見たらアロエじゃーん!あんた、こんな顔してたっけ?」と久しぶりに会った友達を見つけた時の気持ちに似ています。

 ただアロエのぷるんぷるんが食べててめちゃくちゃ気持ちいい!アイスに混ざった時の食感が堪らなく気持ちいいんです。これはいい発見かも。

 というわけで今回は、存在感を消して隠れて踏んづけた人間を火で脅かすマジムン・ブナガヤと沖縄で薬として重宝されてきたアロエを使ったマジムン飯を紹介しました。食感が面白いアロエも、味の存在感が薄くていることに気づかないから、植物界のブナガヤと呼ばれてたりして。


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