新エース・張本智和、圧巻の活躍!琉球アスティーダがホームで初勝利 卓球Tリーグ

 
第3マッチシングルス 相手の強烈なボールをバックハンドで打ち返す琉球アスティーダの張本智和=9月17日、那覇市民体育館(長嶺真輝撮影)

 卓球ノジマTリーグの琉球アスティーダが、ホーム開幕戦で今季初白星を飾った。

 アスティーダは9月17日、那覇市民体育館で木下マイスター東京と今季第2戦を行い、3-1で勝利。通算成績は1勝1敗の勝ち点4で、4チーム中暫定1位となった。圧巻の活躍を見せたのは、今季新たに加入した男子世界ランキング4位の張本智和だ。木造勇人と組んで先陣を切った第1マッチダブルスを2ー0で勝利すると、世界ランキング5位のウーゴ・カルデラノ(ブラジル)との第3マッチシングルスは3-0でストレート勝ち。新エースとしての役割を見事に果たした。

 次戦は18日午後2時から同体育館で岡山リベッツと対戦する。

世界トップ級の戦い 勝負所でサーブの駆け引き制す

 トレードマークの豪快な雄叫びが那覇市民体育館に何度も響き渡った。

 シングルス第1ゲームの序盤こそ相手の威力ある球に手を焼いた張本だが、「徐々にブロックが落ち着いてきてボールが止まるようになってきたので、そこから自分の攻撃に繋げることができた」と慣れ始め、スコアが2-6となってから流れが一変する。強烈な球をブロックで正確に返し、甘く返ってきた球を的確に決めて7連続得点。一気呵成に攻め、1ゲーム目を奪った。

 中盤からリードを奪った第2ゲーム終盤、この試合最大の勝負所が訪れる。10-7から3連続得点を許して追い付かれ、次のポイントを獲得した方がこのゲームを取る「1ポイント勝負」に。サーブ権は張本。このしびれる場面で、これまで世界を舞台に戦い続け、磨いてきた抜群の駆け引き能力を発揮する。

 張本はそれまで短いサーブを多く放っていたが、「相手は短いサーブに対してチキータを狙っていたと思いますが、それを封じるために長いサーブを打ちました」と意表を突き、一発で勝負を決めた。「あそこを取られていたら勝負も分からなくなっていたので、ポイントを取り切れたことは非常に大きかったです」と満足そうに振り返った。

第3マッチシングルス 勝利を決めて雄叫びを上げる張本

 アスティーダに移籍してからまだ2戦ではあるが、「勝っても負けても控室の雰囲気は変わらないし、前回負けた後もみんなすぐに切り替えていた。こういうチームに来られて嬉しいです。1年間、苦しい時ももちろんありますが、そういう時もみんなで乗り越えていけたらその先に優勝があると思っています」と新天地の居心地はいいようだ。

 沖縄は卓球が根付いている土地柄ではないが、試合後に子どもたちからサインやグータッチを求められ、快く応じていた張本。「競技を見れば興奮してもらえると思いますし、次に自分もやってみたいと思ってもらいたいです。好きになってもらえるスポーツという自信はありますので。(ファンの前で)プレーする機会を増やしていきたいです」と話し、観戦を呼び掛けた。

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