FC琉球が9試合ぶり白星! ナチョ新監督体制下で初勝利 盛岡に1-0

 
盛岡戦で指揮を取るナチョ・フェルナンデス監督=7月7日、岩手県のいわぎんスタジアム(FC琉球提供)

 サッカーJ2のFC琉球が9試合ぶりに白星を挙げた。

 6日、岩手県のいわぎんスタジアムで19位のいわてグルージャ盛岡と今季第25戦を行い、1-0で勝利。連敗を5でストップした。4勝15敗6分の勝ち点18で、順位は最下位の22位のまま。ナチョ・フェルナンデス監督が就任して以降では、3試合目にして初勝利となった。

 J2はシーズン全42試合終了時点で下位2チームがJ3に自動降格する。7日時点で、FC琉球の上に位置する下位5チームの勝ち点は、21位大宮が22、20位群馬が23、19位盛岡が26、18位栃木が27、17位秋田が28となっている。

 FC琉球は勝って着実に勝ち点3を積み上げていかないと取り残されていく可能性もあるため、久しぶりの白星をきっかけに上昇気流に乗り、一刻も早くJ3降格圏内から抜け出したいところだ。

大森がプロ初ゴール 清武のクロスに合わせる

盛岡戦に臨んだFC琉球のメンバー(FC琉球提供)

 試合は直近の6試合で負けなしと復調している盛岡に、序盤から再三にわたって攻め込まれる。耐える展開となった琉球だが、前半終盤の37分に好機をつかんだ。

 敵陣中央の右サイドでフリーキックを獲得。ゴールまでの距離は長いが、清武功暉が右足でカーブの掛かった鋭いクロスを上げる。ファーサイドで反応したのは大森理生。走り込んでスライディングしながら右足を目一杯伸ばし、直接合わせてネットを揺らした。

 後半は流れを掴む時間帯もあったが、追加点は挙げられず。それでも相手の猛攻に最後まで耐え、貴重な勝ち点3を獲得した。

ナチョ監督 攻守に改善を実感

 2019年5月にJリーグデビューしてから、32試合目にして自身プロ初ゴールとなった大森は「清武さんからすごいいいボールがきて、タイミング的に触れるか分からなかったけど、体で押し込んだという感じでした」とまだ汗ばんだ表情で語り、気持ちでねじ込んだゴールだった。チームにとって正念場が続く中、「勝ち点3が心から欲しかったので、勝てて良かったです」と喜びを語った。

 フェルナンデス監督にとっても記念すべき勝利となった。課題の守りで、前回勝利した5月14日の栃木戦以来9試合ぶりに無失点に抑えたことを念頭に「相手はダイレクトなサッカーで、セカンドボールに対して強いチームというのは分かっていました。それに対し準備をし、遂行できていたと思います」と及第点を付けた。

 一方で、追加点を挙げることができず、「2点目を取れるチャンスはありましたが、試合のコントロールの部分では改善しなければいけない部分だと思います」と課題に触れた。まだ最下位に位置する中、「ゴールに近い部分での精度も改善しないといけないと思いますが、少しずつ良くなってきていると思います。難しいシチュエーションは変わらないですが、次の試合でも勝ち点3を取れるように準備したいです」と浮上を見据えた。


長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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