沖縄の有効求人倍率0.92倍 上昇率全国3位
- 2022/6/1
- 経済
沖縄労働局(西川昌登局長)は31日、県内の有効求人倍率(4月)が0.92倍となり、前月から0.07ポイント上昇したと発表した。上昇幅は全国3位で、観光需要の回復が要因とみられる。県内の有効求人倍率は依然として全国最下位にとどまるが、改善の傾向が見えてきたといえる。
西川局長は、会見で「(観光で)ゴールデンウイークの予約状況が好調だったということで、求人数が多く見られた」と述べた。
ハローワーク別の有効求人倍率では、宮古、八重山、名護が1倍を上回った。西川局長は「宮古、八重山は有効求人倍率の回復が早かった。観光関連の宿泊と飲食を中心に、それに伴って卸売り、小売りで波及効果が生まれている。宮古、八重山、名護は宿泊関連がけん引している」との分析を述べた。
沖縄本島中南部については、「観光以外も製造業や建設業(など)があり、観光が伸びても全体の雇用情勢(に対する影響)が薄まるイメージがある。原材料高が製造業や建設業に与える影響に注意する必要がある」などと語った。
今後については「今のワクチン接種状況と、政府の経済を回していく方針が続けば、求人の改善傾向が続くと思う。全てではないが、現場のハローワークからは夏休みシーズンのホテル予約が好調だと聞いている」との予測を述べた。ただ、原材料高が経済にどのような影響を与えるかは予測が難しいとした。
同日、県が発表した県内の完全失業率(原数値)は2.8%で、前年同月から0.9ポイント改善(低下)した。
(記事・写真 宮古毎日新聞)