感染抑制と社会活動継続図る 病床使用率上昇の沖縄県
- 2022/4/15
- 新型コロナ・医療
沖縄県の玉城デニー知事は14日、新型コロナウイルスへの対応で、15日から28日までを「感染拡大を抑制し社会経済活動を継続するための対策期間」とすると発表した。重症化リスクの高い高齢者や、感染が拡大している子供への感染防止、移動と会食に関するリスク回避などに向け、県民や事業者の協力を求めた。
発症や重症化予防を図るため、県や市町村、利用可能な会場で速やかにワクチンの追加接種などを受けることも求めた。
会見で玉城知事は、感染状況について沖縄本島の病床使用率は53.1%(13日時点)で、県がまん延防止等重点措置の要請を検討する目安の60%に近付いていると指摘しつつ、「(学校の)新学期が始まり子供たちの感染がどうなるかなど、来週の数字を見る必要がある」との考えを示した。
その上で、「この2週間が、制限なく大型連休を過ごせるかどうかの正念場になる。ここで感染拡大が抑えられないとさらに強い措置も検討しないといけない」と強調し、県民にさらに意識を高め感染対策に取り組むよう求めた。
対策期間中は、重症化リスクの高い高齢者への感染拡大を防ぐため、介護職員への定期PCR検査の参加呼び掛けなど、高齢者施設への支援体制を強化し、拡大防止を図るとした。高齢者自身には、できるだけ同居家族以外と会うことは控え、ワクチンを接種するよう呼び掛けた。
一方、新規陽性者数の3分の1を占める10代以下の感染防止については、学校・保育PCR検査をさらに強化するとした。検体回収などの現場派遣チームを増強し、効率的な検査実施に取り組む。
子供や保護者に対しては、▽帰宅時や食事前などの手洗い▽屋内でのマスク着用、着用できない際は距離を取り会話を控える─など基本的な対応を求めた。
また、玉城知事は第7波への対応について、「オミクロン株の症状など特徴を踏まえ、新規陽性者数や病床使用率、重症化率などをしっかりと分析し、どう対応していくか、これまでの見地も生かして検討していく」と述べた。
(記事・写真・図 宮古毎日新聞)