琉球ブルーオーシャンズ 新たな挑戦で地域に根づいて欲しい

 
ネット裏左から勝崎耕世コーチ・清水直行監督・北川智哉代表

 沖縄初のプロ野球球団として2019年に発足した琉球ブルーオーシャンズ。しかし、新型コロナウィルス感染のために、予定していた活動がほとんど出来ずに2年目を終えようとしている。

 しかも、今年は選手・スタッフの規制違反や不透明な球団方針など、ネガティブなニュースばかりが流れ、「一体何をしているのか?」「資金はどうしているのか?」「日本野球機構ではなく台湾リーグ参入なのか?」と、SNS上でもマイナス意見が飛び交った。12月11日、沖縄市のコザしんきんスタジアムでトライアウトが行われると聴き、そこで北川智哉代表取締役に直接疑問をぶつけてみた。

全てがシャットアウトされた


 発足当初は、「沖縄の地をリスペクトし、県民と共に歩み繁栄し、NPB入りを目指すこと」また「プロアスリートの人生を豊かにするために、セカンドキャリアを応援すること」を目的としてスタートした。コロナ禍で思い通りに進まない中、今年の6月には、NPBに参入よりも、地域貢献へとシフトしていくと話し、行動に移したものの、夏場のコロナ感染者増加のために、予定していたファンサービス、野球教室等のイベントも直前に開催市からの中止を要請され中止した。

 見込まれていたスポンサー収益も得られず数千万の赤字、「お客様を入れられない、開催できない、中でもこの時が一番きつかった」と北川社長は弱音を漏らした。

 「離島なので、全てがシャットアウトされ、相手チームも呼べない、野球の楽しさを子どもたちに知ってもらう機会も作れない、公共施設を利用しているため、県や市からの要請に従うしかないんです」と嘆いた。

トライアウトでは走力測定20メートルダッシュも

 挙げ句、九州遠征時にはクラスターを発生させ、世間から大いに叩かれた。それでも、続ける理由は、どこにあるのか?

 「辞めちゃえば楽なんです。でも、この状況でも応援してくれる一口オーナーがいる、今日みたいに球場を貸してくれる沖縄市や、ふるさと納税返礼品に公式グッズを出してくれる宜野湾市、練習場を貸してくれる浦添市などの自治体もいる、その気持ちに応えたくて`なんとかやっていこう“って思って奮い立たせるんですよ」

 そう苦しい胸の内を話してくれた。

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