自公系が勢いづいた那覇市議選 衆議院沖縄1区への影響は?

 

 自民への復党が取りざたされる衆院議員・下地幹郎(59)の動向にも触れておくと、維新に所属していた前回支援した6人の得票が計11312票、今回は5人の支援に回り得票は計9420票に減った。

保守一本化がカギに

 「今後の国政選挙や知事選で那覇の実働部隊となる議員の数が増えたことは大きい」

 市議選での市政野党系の躍進を受け、自民関係者はこう語る。

 沖縄1区では共産の赤嶺政賢(73)が14年と17年の衆院選で連続当選を重ね、全国の小選挙区で唯一、共産が議席を維持している。次期衆院選でもこれまで同様、赤嶺と自公の支援を受けてきた国場幸之助(48)、現在は無所属の下地幹郎による三つ巴の選挙戦になるのか、それとも国場、下地の間で一本化の協議がまとまり、事実上の一騎打ちとなるのかどうかが焦点だ。

 今回の那覇市議選を基に、共産、立憲、社民、社大に「オール沖縄」系無所属の得票を加え、得票数を「自公VSオール沖縄」で色分けしてみた。絶対得票率(全有権者に占める得票総数)はどちらも17年市議選からやや下がり、1ポイント以内の減少幅になっている。

 市議選では自公系が躍進し勢いを得た形となったが、衆院1区の三大勢力別でみると、前回市議選との数字上の比較では大きな変動はみられない。コロナ禍で落ち込む投票率や無党派層の動向に加え、共産に漁夫の利を与える結果となっている国場、下地の保守分裂の行方がやはりカギを握ることになりそうだ。

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