外国人を隣人支援!中城の若者有志が主導する多文化共生とは?

 

 不利な立場にある人たちに支援が行き届いていない現状に課題を感じていた新垣香乃実さん(27)ら歴史塾メンバーは「外国人も同じ住民。住民と村内に住む外国人が一緒に話し合う場があったらいい。お互い顔が見える関係性をつくりたい」と多文化共生まちづくりやにほんごサークルの活動実績を持つ沖縄NGOセンターに相談。まずは在住外国人の声を聞こうとヒアリングを実施した。

在住外国人の声を聞こうと実施したヒアリング=中城村(同塾提供)

 外国人らと「新型コロナ」をテーマにグループに分かれて議論し、外国人が抱える課題などを話し合った。在住外国人から「電話での日本語対応、行政のPCR検査やワクチン情報など言葉の壁があってとても不安」「コロナで仕事が減って大変」などの不安について話が上がったことから、外国人の居場所づくりや日本語を学び合うための場として「中城にほんごプラザ」を開設した。

コロナの悩みを共有

 中城にほんごプラザは月2回行っている。外国人が多く働いている八百屋やスーパーなどに案内のチラシを貼り、参加を呼びかけた。

 5月中旬に行われた日本語サークルでは「コロナウイルスにかかったときどうする?」をテーマに実施した。歴史塾メンバーの新垣香乃実さんは「コロナ感染対策の県や国、自治体が出している注意喚起の文章は私たちでも理解するのが難しいので、外国人でも分かるやさしい日本語でシェアする必要がある」と強調する。マスクの種類や予防対策、どこに相談するか、症状や基礎疾患を伝える時に知っておきたい日本語などを分かりやすい言葉で伝えるなど工夫している。

「にほんごプラザ」で顔が見える関係性に

 また、「中城にほんごプラザ」では、在住外国人や出身国の歴史背景を共有してお互いを知っていくことも大切にしている。お互いの趣味や話題を共有して、音楽や楽器を楽しむなど交流を深めている。

 南城市の老人介護施設で働くガーナ出身のヤハヤ・モハメドさんは「にほんごプラザは異なるバックグラウンドを持つ人と会える素晴らしい機会です」と喜ぶ。本国では土産店を経営しており、チョコレート以外にもガーナ製品を紹介・発信することで、雇用の提供や生産者の生活改善につなげて、本国の貧困問題を解決したいと考えている。

ガーナ出身・ムハマドさんと一緒にガーナの楽器ジャンベの演奏を楽しむ=中城村(同塾提供)

 活動に向けてもさまざまな人と知り合えるにほんごプラザについて「日本語学習は私にとって、コミュニケーション力を伸ばすために必要です。異文化交流を通して相互理解を深める場となっています」と話す。

<中城若者歴史塾>
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安里 三奈美

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ボリビア在住3年、1児の母。フリーライターとして観光や沖縄県系コミュニティーについてWEBや紙媒体で執筆、寄稿等を行う傍ら、家系図や家族史・自分史の制作会社の代表も務める。2011年に県系の若者をつなぐネットワークを構築、県系若者が集う大会を世界各地で開催。2015ミスうるま。著書に「刻まれた21cm」(文芸社)

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