人々を導く力は言葉の力から生まれる 玉城知事の言葉に違和感

 

多大な負担を強いることへの想像力があったのか

 最後になるが、このような批判文を書こうと思った直接のきっかけは例の連休中のバーベキュー問題のためである。

 知事は連休前の4月28日にまん延防止等重点措置の対象区域にあらたに5町を追加するとした。併せて「都道府県間の往来は厳に控えてほしい」ことや「今は旅としての楽しみ方は到底できるような状況ではない」と訴えた。さらに「歓迎会や模合、ビーチパーティなど多人数での飲食を控えること」を県民に訴えた。この訴えそのものは、コロナの感染状況を考えればやむを得ないかと思う。

 しかしながら、知事の訴えは多くの県民に多大の負担を強いることである。十分な収入が得られず生活の基盤を破壊される人が出るかもしれない。知事にそういった想像力があったのか大きな疑問が生じた。

玉城知事のツイッター のちにこのツイートは削除された

 ツイッターというメディアで「私は休みを楽しみました」といったことを発信することが知事として妥当であるか、行為そのもの内容よりそのことがもっと気がかりである。

 批判を受けて当初、知事は謝罪ではなく「対策は十分していた」といった説明をしたが、県民の理解は得られたであろうか。私には、一連の事柄の何が問題であったのかの整理が知事にできてないように思われ残念である。

 非常時であるからとの理由で各種の行動自粛を訴えた知事ならば、県民以上に身を慎むべきである。そうでなければ、言葉の力は全く失われてしまう。

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宮里 達也

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沖縄県医師会副会長。
1978年大阪大学医学部卒業後、琉球大学医学部産婦人科教室助手を経て宮古保健所を皮切りに県内各保健所に勤務。沖縄県保健福祉部保健衛生統括官、保健福祉部長、北部福祉保健所長を歴任。2014年に県を退職後、北部地区医師会病院に入職。

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