琉球コラソンに新指揮官 元女子日本代表監督 黄慶泳氏就任

 

 その体格差を埋めるべく、これまでのコラソンも速攻や相手の攻撃を混乱させるマンツーマンの守備で工夫を凝らしてきた。黄監督もこの点をポイントに挙げている。

 「ハードワークをして機動力を持って戦わないと大きな選手に対しては戦えないと思っています。これまでのコラソンを(映像で)振り返ってみても、前半は良い試合をしていますが後半で(点差を)離されることが多いと思います。スタミナ強化をして、1時間(前後半各30分)トータルで自分たちのやりたいハンドボールを、スピード感を持って展開できるようなチームをつくって勝ちを目指していきたいです」

ファイターとなれる”組織”に

 コラソンの平日のチーム練習は平均2時間ほど。監督・コーチも選手も、仕事が終わってから練習場所の体育館に集まる。残業や仕事の都合で遅れたり、来られなかったりもある。「疲れた体でも限られた時間でしっかり集中して練習」と言葉にするのは簡単だが、お互いの置かれている環境が理解できる分厳しさを求めきれなかったことへの反省が、初の外部監督招聘に至った理由の一つだ。黄監督はこの厳しさを、コミュニケーションと両立させた上で選手たちに課していくつもりだ。

 「運営側の社長、ゼネラルマネージャーと監督はしっかり会話をしていく。そしてキャプテンと副キャプテン、ディフェンス・オフェンスリーダーといった役割もしっかり(監督・選手で)つながりができ、水の流れがきれいなチームになれば、選手それぞれも役割をしっかり(自分で)つくっていけるのではないかと思っています。

 ハンドボールをしていく上でテクニックや技術もすごく大事ではありますが、最終的にはスポーツをする人として、(観客に)心を見せる、心でハンドボールをする。そういう姿にハンドボールを見ている方々が感動を覚えたり何かを持ち帰ったりしていただける。(選手は)ファイターになって戦う姿を見せることが必要だと思うんです」

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