“地域”でサポート!コザハンドボール協会の挑戦
- 2021/4/4
- エンタメ・スポーツ
ハンド部新設の支援も
子どもたちの“楽しい”を育み、かつ次世代の指導者育成を確固としたものにするべく2018年7月、「コザハンドボール協会」が設立された。ハンドボールの指導者やその保護者、そして活動を支援する地元企業や行政などの連携を深める狙いもある。
神里太さんが理事長を勤め、日本代表女子チームといったトップチームの沖縄合宿、講習会の誘致や、社会人・大学生の日本協会公認審判員やコーチの資格取得の支援などを行っている。
実際に県立美里工業高校では、コザクラブJr出身者で高校でもハンドボールをしたいという生徒がいたが、ハンドボールを指導できる教員がおらず、練習場所も校内では設けられないことからハンド部はなかった。
しかしコザハンドボール協会が、コーチ資格を持つ指導者の派遣や校外での練習場所確保といった支援を申し出て、この新年度から部が設立された。自らも高校教員で学校現場の大変さを知る神里さんは、学校単位でなく、地域でスポーツを支える時代だと話す。
「今までの問題点としては、(学校部活の)指導者が転勤したら、残された子どもたちは1年も経たずにチームがなくなってしまうといったことがありました。地域に指導員をつけておくと、心配なくずっと地域に指導者がいる。みんなで地域の子どもたちを支える体制をしっかり根付かせたいという思いで、若手(指導者)にも頑張ってもらいたいということを、コザハンドボール協会の目標として掲げています。共通認識は小中高と(指導者が)連携していることです」と語る。
さらに、子どもたちに楽しくプレイしてもらうことも、大切にしていることだ。
「ハンドボールを愛して楽しいから戻ってくる。そして子どもたちにケガのないようなプレーを教えるためにもしっかりとした知識で審判として勉強する。またスパルタ式にならないように無理な練習にならないようにしっかり勉強して公認コーチの資格を取る。それを身に付けて初めて大事な子どもたちを守っていく指導していくことができると思います」
ハンドボールをまずは楽しく、そして仲間を大切に。この思いが好循環のサイクルとして地域の活性化にもつながればと話す言葉は、熱を帯びている。コザクラブJrからは国内トップリーグのJHL選手も誕生しているが、プレイヤーのみならず、指導者や審判の育成にも力を入れている「コザハンドボール協会」の”子どもたちファースト”の姿勢は、さらに注目度を増すことになるだろう。