“地域”でサポート!コザハンドボール協会の挑戦

 

 コロナ禍で去年中止となった、中頭地区小学生ハンドボール大会が3月20日、27日と2日間に渡って2年ぶりに開催された。今年で18年目となり、3年前からは沖縄市長杯の冠もついた大会には、名護からも出場チームがあるなど本島中部を中心に、県内各地から子どもたちが参加している。学校やチーム単位でなく、地域で子どもたちの成長をサポートすることが大きな目的だ。

ハンドボールを子どもたちの“成功体験”に

 シュートを決めた選手のガッツポーズ。ベンチや客席からの大きな拍手。コロナ禍で多くの大会が中止になった中、試合の機会を得た子どもたちは水を得た魚のように躍動を見せた。特に小学校生活の集大成となり、話を聞けた6年生たちからは「楽しかった」「中学生になっても(ハンドボールを)したい」という声が続いた。また勝ち負けもさることながら、普段はライバル同士の各チームがシャッフルされて即席チームをつくり、綱引きなどレクリエーションを楽しむ時間でも、子どもたちのたくさんの笑顔が印象的だった。

 その様子を見守っていたのが大会を立ち上げた一人、神里太(かみざと ふとし)さんだ。沖縄市出身の高校教員で、ハンドボール指導の傍ら普及活動にも力を注いでいる。自身も選手として、安慶田中時代の1983年に夏の全国中学校大会で優勝、コザ高校には指導者がいなかった中で練習内容を自分たちで工夫し、1986年春の全国選抜で準優勝を経験した。
 その当時から苦楽を共にした仲間がいまや監督やコーチとなり、子どもたちや若手指導者の育成に汗をかいている。52歳の神里さんが現在もハンドボールに情熱を注げるのは、自らが学生時代に得られた仲間との成功体験があるからだ。

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