県民と米国人つなぐ音楽デュオ 福祉支援や三線指導で交流の場

 

嘉手納基地内で鳴り響く三線

 また、具志さんは嘉手納基地内のユースセンターで子どもたちに三線を教えるなど文化の架け橋としても活動している。ユースセンターとは、沖縄でいう学童のような施設で、子どもたち向けにスポーツやダンス、音楽などのクラスが行われ、中には、柔道や沖縄の伝統文化である空手、三線もプログラムに入っている。

 具志さんのクラスでは、9歳から18歳まで幅広い年齢の子ども達が三線を手にとり、練習に励んでいる。基本の指のポジションを覚えるために「きらきら星」や「メリーさんの羊」「Happy Birthday to You」など子どもがわかる世界共通の歌を練習し、その次のステップとして「安里屋ゆんた」「十九の春」「てぃんさぐぬの花」などの民謡を学び、発表会もあるのだという。

三線を披露する基地内の子ども達(具志さん提供)

米国に帰っても三線が弾けるように

 米軍基地にいる子ども達は、両親とも米国人の子もいれば、片親が沖縄という子もいる。親の駐在任期の関係で、沖縄で過ごせる時間は数年と限られていることが多いが、そのような環境の中で、親から「せっかく沖縄にいるから、(沖縄の伝統楽器の)三線教室に通ってみたら」と背中を押された子どもや、自ら三線に興味を持って参加している子どもが参加している。

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