全日本新人王奪取へ!! ボクシング福永輝選手

 

リベンジのゴングは目前

 ”冷静さ”も兼ね備えた今回は、おととし敗れた西軍代表決定戦を去年12月に突破。2月21日、東軍(東日本)代表と全日本新人王をかけて拳を交える。直前のコンディションを語る福永に気負いはない。

 「先に先に攻めるというのは頭に入れていますが、見るところをしっかり見て(相手の)パンチも外しながら行けるときに一気に行くと。今は余裕を持てているので良い感じです」

 所属ジムの中真光石(なかま こうせき)会長は、福永を「ボクシング王国といわれた昔の沖縄ボクサーのファイトスタイルで、みんなが気にしてくれる選手」と評する一方で、勝負のカギは“冷静さとの両立”だと見立てている。

 対戦する神奈川のKG大和ジム所属、平野和憲(ひらのかずのり)は31歳で去年プロデビューしたばかりだが、4戦4勝4KOと一気に挑戦権を勝ち取った、元立教大ボクシング部主将だ。アマ経験豊富で、こちらも強打のボクサー。12階級で行われる決勝戦の中でも、両者が登場するフェザー級は激闘が期待され、注目を集める。

目標は比嘉大吾選手

 その中でも福永は、あくまで新人王は通過点だと語る。180cm近いという長身の相手の強さやリーチ差を認めた上で、「自分の方が強い」と言い切る。心身ともに鍛え上げてきた自信もあるが、目標でもある郷土の先輩チャンピオンに近づきたいという思いが強い。

 「(元WBC世界フライ級王者)比嘉大吾選手みたいにちゃんと倒して勝つというか(観客を)盛り上げられるようになりたいですね。世間の人に認めてもらって、まず沖縄を盛り上げたいです。新人王を取れたら日本ランキングに入れるし、注目もされるしメリットは大きいです。ちゃんと結果を出して倒し切って、次のステップに進めるように思い切りやるだけです」 

 沖縄のジムから国内ランキングに入り、上位をうかがえるチャンスをものにできるか、注目だ。また全日本新人王決勝戦では福永の他に、宮古島市出身で東京・三迫ジム所属の狩俣綾太(かりまたりょうた)がライトフライ級東軍代表として頂点を狙う。県勢ボクサーの活躍と躍動を祈念したい。

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