県内景況、2期連続改善 日銀那覇支店が短観発表
- 2020/12/15
- 経済
日銀那覇支店(一上響支店長)は14日、12月期の県内企業短期観測調査(短観)を発表した。企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、全産業では前回調査に比べて13ポイント改善のマイナス19で、2期連続での改善となった。新型コロナウイルスの影響が続いているものの、GoToトラベルなどで観光客が回復した影響から持ち直しの動きがみられた。
DIは、業況が「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いたもの。調査は11月11日~12月11日までの間、144社(製造業25社、非製造業119社)を対象に実施した。回答率は100%。
一上支店長は調査結果を受け、「GoToトラベルの効果などで、観光需要が戻っているとの声が宿泊・飲食サービスのみならず、製造業などでも聞かれている」と説明した。
コロナ感染再拡大が十分反映されていない点は注意
先行きについては、「さらに改善するということが見込まれている。一方で、今回の調査票の回収が11月中にかなり進んでいたというこがあるので、ごく足元の全国的な感染再拡大の影響はまだ十分に反映されていない点は注意が必要」との認識を示した。
業種別では、製造業のDIが前回調査比20ポイント改善のマイナス8。非製造業も同10ポイント改善し、マイナス22となった。
非製造業の内訳では、宿泊・飲食サービスが同24ポイント改善しマイナス62、対個人サービスが同19ポイント改善したものの、マイナス67と最も低くなった。最もDIが高かったのは建設業の38(同5ポイント改善)だった。
先行きは、産業全体では2ポイント改善のマイナス17、製造業は4ポイント低下のマイナス12、非製造業では同4ポイント改善のマイナス18と見通している。
(記事・写真・図 宮古毎日新聞)