能登半島地震被災地での活動を報告 沖縄から派遣の職員、医師ら

 
玉城デニー知事(2列目右から5人目)に被災地の現状と支援活動の内容を報告したメンバーら=12日、沖縄県庁

 1月1日に発生した能登半島地震の被災地支援に派遣された県職員や県警職員、JMAT(日本医師会災害医療チーム)、DMAT(災害派遣医療チーム)、DPAT(災害派遣精神医療チーム)のメンバーらは12日、県庁に玉城デニー知事を訪ね、被災地の厳しい現状や、どのような支援活動を行ったかを報告した。

 県教育庁から派遣された指導主事の前原大知さんは、石川県で2次避難している中学校の学習支援で派遣された。

 前原さんは「子どもたちの学校生活の補助を行ったが、このような状況でも生徒の学ぶ姿に感服した。親元を離れた子どもたちは非常に頑張っている」と話し、「想像以上に大変な状況の中で、自身も学ぶ部分も多くあった」と述べた。

 県警本部の喜友名朝之さんは、行方不明者の捜索を行う任務だったことを説明した。「余震発生や、降雨、降雪の中で、隊員の命すら危険にさらす状況だった」として、他府県の警察、消防機関との連携の重要性を報告した。
 

報告を受けて支援チームの労をねぎらった玉城デニー知事=12日、沖縄県庁

 JMATのメンバーとして現地に赴いた日本赤十字社沖縄県支部の佐々木秀章医師は、避難所以外に病院避難や福祉施設をどう活用するかなどのコーディネートを任された。 

 佐々木さんは「避難者はもちろんのこと、行政職の職員やボランティアの『心のケア』のニーズがまだ残っている」として現地の医療体制について話した。

 報告を受けた玉城知事は、メンバーらの労をねぎらい、「被災地の災害復興には長い時間が掛かると思う」と述べた。その上で、県としても、県民の安心安全を守るよう発災時に備えていく意向を示した。

 また、沖縄が陸続きではない「島しょ県」であることや、離島を多く抱える地理的不利性を克服する発災時の体制づくりに意気込んだ。

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