TV番組で沖縄−台湾・アジアを結ぶ

 

需要の高さにどう応えるかが課題

――台湾はSNSが発達していますから、番組を見た視聴者が実際に沖縄に来てSNSで「讚(いいね)」をクリックすると、リツイートで広がっていってその広告効果は絶大ですね。逆に日本の番組を台湾などに販売することにも携わっているようですね。

「沖縄のみならず他府県のテレビ局が制作した番組から選んでいます。台湾の制作スタッフは優秀ですよ。タレントの一語一語をテロップ(字幕)に起こしていきます。たまに誤訳というか迷訳があって、タコライスを海のタコ(蛸)の「蛸飯」と訳していて、さすがに笑っちゃいました。それはともかく、沖縄は台湾からのオファーが多いんです」

――テレビ番組でも需要が高いんですね。讚!! 讚!!

「はい。オファーは多いんですが、残念なのは番組を作って海外に売るというところまでスタッフ態勢が整っていないということです。私もずっとテレビ業界で生きてきたので分かるのですが、オンエアに間に合わせて番組を作らなければならないので、特にキー局でない地方の民放は、それだけで手一杯で余裕がないんです。

 それから国によっても異なりますが、海外に売るためには台本が必要で、その手間がかかります。もちろん海外のテレビ局と契約を結ぶ訳ですから、法務部門も設置しなければなりません。またスポンサー提供番組はスポンサーが著作権を持っていたり、広告代理店を通さなければならなかったりするので、すんなりとはいかないんです。沖縄の番組は引きが強いだけに、本当に残念でならないんです」

――課題を克服して番組を輸出できれば沖縄を売り込む、格好のコンテンツになるんですけどね。そこに助成金を出せば、行政が広告代理店に発注して作らせるより安くて良質な番組になると思います。今日は長い時間ありがとうございました。

Print Friendly, PDF & Email
次ページ:
1 2

3


関連記事

おすすめ記事

  1.  サッカーJ3のFC琉球が、第2次金鍾成(キン・ジョンソン)監督体制下の初陣を白星で飾った…
  2. 今季から琉球ゴールデンキングスに加入したアレックス・カーク(左から2人目)やヴィック・ローら=16…
  3.  FC琉球の監督が、また代わった。  サッカーJ3で20チーム中18位に沈む琉球は1…
  4. 戦前に首里城正殿前に設置されていたバスケットボールゴールを再現した首里高校の生徒ら=8月27日、那…
  5.  8月12日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール市民交流室は熱気が渦巻いていた。ステー…

特集記事

  1. 再びFC琉球の指揮を執ることになり、トレーニング中に選手たちに指示を送る金鍾成監督=19日、東風平…
  2. ヴィック・ロー(中央)の入団会見で記念撮影に応じる琉球ゴールデンキングスの(左から)安永淳一GM、…
  3. 沖縄県庁  沖縄県は、地域の緊張を和らげようと、4月から「地域外交室」を設置し、照屋義実副知…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ