「前に」繋ぐサッカー、“後輪”の改善が鍵 昇格へJ3・FC琉球が新シーズン始動

 
2024年シーズンに向けて始動したFC琉球のメンバー=11日、八重瀬町のスポーツ観光交流施設(長嶺真輝撮影)

 サッカーJ3のFC琉球が11日、八重瀬町のスポーツ観光交流施設でトレーニングを行い、2024年シーズンに向けて始動した。同日夜には那覇市の琉球新報ホールで新体制発表会を開き、新スローガンの「Rewind 琉球昇竜」を発表した。Rewindは「巻き返し」などを意味し、サブタイトルの琉球昇竜はJ2に初めて昇格した2018年に採用したスローガンでもある。

 J3に降格して1年目となった昨シーズンは攻守ともにチグハグさが目立ち、20チーム中17位(12勝19敗7分)と厳しい結果に終わった。J2昇格時の監督で、昨年9月に琉球へ舞い戻った金鍾成体制の下、どうチームを立て直すか注目される。

金監督「つらい思いをしないと楽しませられない」

トレーニングを始まる前に選手たちに向けて挨拶する金鍾成監督

 午後にあった新シーズン初のトレーニング。全体ミーティングを経て、午後2時半ごろに選手とスタッフ陣がグラウンドに姿を現した。施設2階から練習を見守るサポーターに向けて一列になり、昨季キャプテンを務めたFW野田隆之介が「今年も1年みんなで駆け抜けていくので、よろしくお願いします」と述べ、全員でお辞儀。サポーターも「FC琉球」コールで応じた。

 その後、円をつくった選手たちに向けて挨拶した金監督は「人を楽しませるためには、どれだけの苦労と準備をしないといけないか。努力やつらい思いをしないと、人を楽しませることはできない。そして、楽しんでくれた人を見ることが、自分たちにとっての対価になる。しっかりやっていきましょう。みんなで頑張って勝ち取りましょう」と述べ、プロ選手としてのあるべき姿を説いた。

 オフの選手の入れ替えでチームが若返った中、選手起用については「ベテラン選手にはいろんな意味でリスペクトはするけど、高卒で入団した若手も含めてみんな同じ(立場)として見てる。これから厳しい競争が始まるけど、自分でポジションを勝ち取ろう」と発破を掛けた。

 選手たちはこの日、約2時間トレーニングを行い、ボール回しやミニゲームで軽く汗を流した。

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