4人のみで走り出したキングスU18 基盤作った“1期生”の宜保隼弥、集大成の年への思い

 
鋭いドライブでディフェンスを抜きに行く宜保隼弥(右)=6月15日、沖縄アリーナサブアリーナ(長嶺真輝撮影)

 2021年4月、1年生4人のみで発足したプロバスケットボールBリーグ琉球ゴールデンキングスのユースチーム「キングスU18」。

 当初は大会の際にU15の選手を補充して出場するなど、練習環境も含めて厳しい時期もあったが、今年度初めて3学年が揃った。今月24、25の両日には、今シーズンの開幕を告げるリーグ戦「U18 REGIONAL LEAGUE(リージョナルリーグ)」の3試合を沖縄市体育館で行う。Bリーグの育成方針に則ってユースチームを保有する球団は年々増加し、実戦経験を積むことや競争環境という観点からも徐々に選手を育成する土壌ができつつある。

 地道にキングスU18の基盤を作ってきた“1期生”にとっては集大成の年となるため、並々ならぬ思いで練習に励んでいる。糸満高校3年のSG宜保隼弥(身長176cm、八重瀬町出身)もその一人。キングスU15の頃から3Pやドライブを武器にチームをけん引してきた「点取り屋」だ。まだ草創期にあるBリーグユースでどのような経験を積み、最後のシーズンへと向かうのか。意気込みを聞いた。

高いレベルに魅力感じる 中学2年でU15へ

笑顔でインタビューに答える宜保

 並里成や渡辺竜之佑、松島良豪など多くのBリーガーを輩出してきた名門・コザ中学校出身の宜保。しかし中学2年の頃、指導体制の変化に伴って部員が減少し、一時バスケをする場を失った。そんな時、キングスU15でプレーしていた先輩に声を掛けてもらい、体験に行った。

 練習では、元プロ選手の山城拓馬ヘッドコーチ(当時)による指導の下、プロを目指す選手たちが高い意識でトレーニングに臨んでいた。

 「ユースの先輩たちは技術があり、身長の高さもあった。コーチも上手い選手たちをまとめるのが上手でした」

 高いレベルでのプレーを求める中、「自分の能力を上げていくことに加えて、上手い選手たちとどう噛み合っていくかが重要なので、自分もここでプレーしたいと思った」という。山城HCにも勧誘され、加入を決めた。

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