都市対抗野球 沖縄県予選② 蘇ったチャレンジ精神

 
同点打の沖縄電力・金城秀一郎選手が逆転のホームを踏みベンチに戻る


 第92回都市対抗野球大会沖縄県予選の敗者復活戦が22日、セルラースタジアム那覇で行われ、沖縄電力はシンバネットワークアーマンズベースボールクラブ(以後シンバ)を2−1で破り、絶対王者の意地を見せて沖縄県の第2代表権を獲得した。 

「代表権がとれたのは収穫」

 先制したのは、シンバ。4回表、先頭打者の桃原康選手が右安打で出塁すると、住本将基選手の左2塁打でチャンスを広げ、与那覇廉選手の内野ゴロ間に先制した。一方、沖縄電力は、シンバの先発、又吉亮文投手に翻弄され、要所で三振を奪われるなど5回まで無得点、つけいる隙もなかった。

シンバ・与那覇選手の内野間ゴロで先制

 ところが、グラウンド整備明けの6回、沖縄電力は小濱佑人選手が左安打で出塁すると、金城秀一郎選手の適時3塁打で同点に追いつき、代打の渡慶次道彦選手の左適時打で一気に勝ち越した。そして、6回からリリーフした松川竜之丞投手は無安打の好投、沖縄電力は1点差を守り切った。

沖縄電力ルーキー・古波蔵投手が1失点の粘りの投球

 試合後、沖縄電力の古謝景義監督の口からは「納得いくような内容ではない大会だった。ただ、代表権がとれたのは収穫」。と、まるで敗戦監督のような言葉がこぼれた。「僕らは追われる立場、それを跳ね返す力がない。守りに入ってしまう。向かっていく姿勢を見せないといけない」と、反省の言葉が続いた。

互いに切磋琢磨して


 長年、沖縄の社会人野球をトップで引っ張ってきた沖縄電力。そこに追いつけ、追い越せとどのチームも牙をむいてくる。それでも勝ち続けてきたチームが、今回の大会は初戦でエナジックに0−1で敗れている。

 この日、同点打を放った金城秀一郎選手は「初戦に結果が出せずふがいなかった。相手にワンチャンスをモノにされ、僕らが詰め切れず、流れを自分たちへと変えられなかった」と初戦を振り返った。

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