標準家庭電気代、現行比25.0%増の月10,979円 4月から、沖電公表

 
電気料金値上げのイメージ

 大手電力会社の沖縄電力は2月28日、4月1日に実施する「自由料金」の見直しについて各プランの月額料金単価のモデルを公表した。2月分から適用が始まっている政府の負担軽減策「電気・ガス価格激変緩和対策事業」による割り引きがある場合とない場合の料金を示した。割引後の単価では、標準家庭向けの「低圧 グッドバリュープラン」(月使用量260㌔㍗時)は現行料金に比べて25.0%増の10,979円となる。

3月上旬から個別案内

 今回公表した単価は、昨年11月28日に公表した単価に、今年1月27日に認可された託送供給等約款に基づく託送料金(送配電網の利用料金)を反映したものとなる。自由料金メニューを契約している顧客に対しては、3月上旬から個別に案内する。

 2016年の電力自由化以降に誕生した自由料金は、電力会社が独自にプラン内容や単価を設定することができる。沖電は政府の認可が必要な「規制料金」についても、現在経済産業省に値上げを申請している。国の査定を経た認可後の規制料金を踏まえ、自由料金メニューの再設定を実施する予定だという。

家庭、企業とも増える負担

 今回の自由料金の見直しに伴う一般家庭や商店など向けの「低圧」の他のプランについて、負担軽減策による月額割引単価と値上げ率は以下。Eeホームホリデーはオール電化のプランとなる。

グッドバリュープラン(月使用量400㌔㍗時)→17,221円(24.1%増)

プレミアムバリュープラン(同1,000㌔㍗時)→42,109円(24.4%増)

Eeホームホリデー(同600㌔㍗時)→20,939円(17.7%減)

 企業や中小工場など向けの「高圧」は、値上げ率が39.6~43.5%とより高い傾向となった。各プランの負担軽減策による月額割引単価と値上げ率は以下。

業務用Ⅱ型(契約電力240㌔㍗/月使用量81,600㌔㍗時)→約308万円(39.6%増)

高圧A季特別(同145㌔㍗/同55,100㌔㍗時)→約195万円(43.4%増)

高圧B季特別(同1,000㌔㍗/同440,000㌔㍗時)→約1,551万円(43.5%増)

「特別高圧」は月1千万円近い増

 負担軽減策の対象外となっている大規模な工場など向けの「特別高圧」は値上げ率が50.4~56.4%となり、月の支払額が現行に比べ1,000万円近くの増加となっている。各プランの月額と値上げ率は以下。

特別高圧A・2万V(契約電力1,980㌔㍗/月使用量693,000㌔㍗時)→約2,858万円(50.4%増)

特別高圧B・2万V(同1,700㌔㍗/同680,000㌔㍗時)→約2,593万円(56.4%増)


長嶺 真輝

投稿者記事一覧

ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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