FC琉球、FW野田隆之介が新キャプテン就任 選ばれた理由は…

 
必勝祈願を終え、メディアの取材に応じる新キャプテンの野田隆之介=中城村の沖縄成田山福泉寺

 サッカーJ3のFC琉球は2月13日、1年でのJ2復帰を目指して挑む今シーズンに向け、全選手、チームスタッフ、フロントスタッフが中城村の沖縄成田山福泉寺で必勝祈願を行った。同日には2023年シーズンのキャプテンをFW野田隆之介(34)が務めることを発表。儀式を終えた後、野田は「今シーズンはJ3優勝。それしかないと思ってます」と意気込みを語った。

 副キャプテンにはMF清武巧暉(31)、GK田口潤人(26)、DF鍵山慶司(23)の3人が就いた。

手を合わせ、2023年シーズンの必勝を誓う選手ら

 成田山福泉寺では拝殿内に選手らが並び、神職の儀式と共に必勝を祈願。開運、健康、事業繁栄なども願い、最後は拝殿の前の階段で記念撮影を行った。コロナ禍の影響もあり、全員での参拝は2020年以来となった。

「泥臭く」プロ13年目で初主将に意気込み

 全行程を終了後、新たに主将に就いた野田がメディアの取材に応じた。日本経済大学の頃に主将を務めたことはあるが、プロでは13年目にして初めてだという。J2復帰を目指す”勝負の年”で重積を担うことになり「自分は口下手で、本当にうまいプレーヤーでもないです。だからこそピッチ内外で泥臭くやり、自分なりに今まで積み重ねてきたことをやるしかないと思っています」と気を引き締めた。

全員で記念撮影するFC琉球の選手やスタッフら

 今シーズンは大卒の若い選手も増えたが、清武やMF富所悠、FW阿部拓馬などベテランも揃っており、「若い選手は本当に真摯にサッカーに取り組んでくれていて、上の年代にもお手本になる選手いるので、バランスはいい感じです」と好感触を語る。チーム作りについては「自分達がボール、ゲームを支配すれば、相手にボールは渡らず、ゴールを脅かされることもない。見ていてワクワクドキドキする試合をしたいです」と展望した。

 琉球所属は2年目。覚えたうちなーぐちは「くわっちーさびら(いただきます)」「うさがみそーれー(どうぞ召し上がれ)」など。サポーターには「今年はJ3優勝という明確な目標に向け、ワンチーム、ワン沖縄で戦いたい。熱い声援に応えられるようにフィールドで結果を示したいと思うので、応援よろしくお願いします」と呼び掛けた。

倉貫監督「明るくなりそう」

 度々穏やかな笑顔も見せながらメディア対応した野田に続き、取材に応じたのは倉貫一毅監督。野田をキャプテンに選んだ理由を聞くと、「なんか明るいチームになりそうじゃないですか」と冗談ぽく言って笑った後、こう続けた。

メディアの取材に応える倉貫一毅監督

 「若い選手もたくさん入ったので、彼にはプロフェッショナルとは何かを体現してもらいたい。ただキャプテンだから特別なことをしてほしいとかではなく、彼が今までやってきたことを伝えて、元気で明るいチームにしてほしいです」

 副キャプテンの3人については「野田にないところを持ってるメンバーです。サッカーに詳しく、選手として大切なことを分かってるのが清武。田口は真面目さ、誠実さ。新加入の鍵山には気持ちを込めてプレーすることを期待しています」とそれぞれの役割を解説した。

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長嶺 真輝

投稿者記事一覧

ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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