【ぎぼっくすコラム】今年こそ「JFL昇格」の悲願達成へ!大願成就だ沖縄SV!

 
サッカー大好き芸人の「ぎぼっくす」

 FC琉球のJ3降格で落ち込んだムードが漂う沖縄サッカー界。しかし、下を向いてる暇はない!琉球の今シーズンは終わりましたが、九州リーグ所属で、JFL昇格を目標に掲げている沖縄SV(エスファウ)の大一番が11月11日に迫っている。全国の地域リーグのチャンピオンと10月に行われた全国社会人サッカー大会の上位進出チームでJFL昇格を懸けて争う「全国地域チャンピオンズリーグ」通称、地域ⅭⅬだ。

現実的な目標の「Jリーグ入り」

 この地域ⅭⅬで上位2チームに入るとJFLに昇格するというレギュレーションだ。Jリーグ入りを目指す沖縄SVの現在地はJ1から数えると5つ下のカテゴリーにあたる、いわば”J5”の九州リーグ。目標のJリーグ(J3~J1)入りの条件は「JFLで4位以内かつ、Jリーグ百年構想クラブのうち上位2クラブに入っていること」だ。

 「Jリーグ百年構想クラブ」とは、Jリーグの様々な規約をクリアしていることをリーグから認定されたクラブを示す。簡単に言うとJリーグ加盟まであと一歩のJリーグ準加盟クラブのような存在だ。具体的に話すと、規約や規則の話になり、裁判の様子を取り上げるドキュメンタリー書籍のような記事になってしまい、百年構想クラブの説明に百年かかりそうなので割愛させていただく。

 沖縄SVは今シーズンからJリーグ百年構想クラブに認定されており、Jリーグ入りが現実的な目標になっている。あとはチームがJ1から数えると4部相当のJFLに昇格し、上位に入ればさらにJ3にも昇格できる状況なのだ。厳密にいうと、J3昇格の為には観客数などその他の問題もクリアしなければならないが、とにかく今年こそはまずJFLに昇格しなければいけない。

悔しさ乗り越え、4度目の正直を!

 沖縄SVは去年まで3大会連続で地域ⅭⅬに出場し、跳ね返されてきた。地域ⅭⅬは4チーム1組の3グループで予選ラウンドを行い、各組1位と、2位チームの中で成績最上位1チームの計4チームが決勝ラウンドに進み、総当たりで順位を決めるレギュレーションだ。2019年の大会では2勝1敗の好成績を残すも、1敗した試合が1-6で大敗した事が影響し予選ラウンドで敗退。その大会で優勝し、JFLに昇格したいわきFCは、今シーズン初参戦だったJ3でいきなり優勝。来シーズンからはJ2で戦うことになる。

 2020年大会では1勝1分1敗で予選ラウンド敗退。2戦目で戦ったブリオベッカ浦安戦で2-1でリード中のアディショナルタイムに失点し追いつかれたのが敗因だった。この失点がなかったら決勝ラウンドに進出していたので勿体ない結果となった。

 そして3度目の正直と意気込んで挑んだ2021年大会は1勝2分でまたしても予選ラウンド敗退。初戦の福井ユナイテッド戦で、1-0とリードしている中でのアディショナルタイムの失点が2年連続で響いた結果に。「3度目の正直」ではなく「2度ある事は3度ある」結果になってしまった沖縄SVだが、4度目となる今年は今までとは違う。

レベルアップした九州で無敗優勝

 最大の要因は、所属する九州リーグのレベルアップだ。今までの九州リーグは沖縄SVとヴェロスクロノス都農の2強だったが、今シーズンは都農の他に、新規参入のFC延岡AGATA、元日本代表の我那覇和樹らが新加入し戦力アップしたジェイリースFCの4強になり、九州リーグを制するのも簡単じゃない状況だった。しかし、その中でも沖縄SVは圧倒的な強さをみせてシーズンを19勝1分0敗で終え、断トツの無敗優勝。

 その九州リーグのレベルの高さを示しているのが、今回の地域ⅭⅬで全国社会人サッカー選手権上位の枠で出場となった3チーム中2チームが今シーズン九州リーグ2位の延岡と3位の都農という点だ。九州リーグ2位と3位のチームが全国大会でも結果を出したところが九州リーグのレベルの高さを物語っている。例年とは違う強豪揃いの九州リーグで結果を残した沖縄SVに大きな期待がかかる。今年こそは本当にやってくれそうだ。

アディショナルタイムの失点を防げ!

 そんな運命の地域ⅭⅬ予選ラウンドの対戦相手は、初戦が11日に北信越リーグ代表のアルティスタ浅間。2戦目が12日に東北リーグ代表のコルバトーレ女川。3戦目が13日に全国社会人サッカー選手権枠のヴェロスクロノス都農。この予選ラウンドを勝ち上がると23日からの決勝ラウンドに進出する。

 重要なのは毎年敗因となっているアディショナルタイムでの失点を防ぐ事と、第3戦の都農戦。今シーズン九州リーグではホームアウェイともに1-0で沖縄SVが辛勝しているが、徹底的に作戦を立てて挑むであろう都農は怖い存在だ。都農が狙う「3度目の正直」を沖縄SVが「2度あることは3度ある」で弾き返せるかが重要となってくる。

 毎年JFL昇格の条件はJFLチームのJ3昇格チーム数などの状況によって変わってくる。昨年は地域ⅭⅬ上位2クラブがJFL下位2チームとの入れ替え戦を戦うという厳しい条件だったが、今年の昇格の条件は地域ⅭⅬ上位2チームが自動昇格なので、とにかく勝つだけだ。毎年予選ラウンドで跳ね返されている沖縄SV。予選ラウンドの壁を越えられれば、勢いで決勝ラウンドも勝ってJFLに昇格できるはずだ。今年こそは悲願達成!大願成就だ!沖縄SV!


関連記事

おすすめ記事

  1.  サッカーJ3のFC琉球が、第2次金鍾成(キン・ジョンソン)監督体制下の初陣を白星で飾った…
  2. 今季から琉球ゴールデンキングスに加入したアレックス・カーク(左から2人目)やヴィック・ローら=16…
  3.  FC琉球の監督が、また代わった。  サッカーJ3で20チーム中18位に沈む琉球は1…
  4. 戦前に首里城正殿前に設置されていたバスケットボールゴールを再現した首里高校の生徒ら=8月27日、那…
  5.  8月12日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール市民交流室は熱気が渦巻いていた。ステー…

特集記事

  1. 再びFC琉球の指揮を執ることになり、トレーニング中に選手たちに指示を送る金鍾成監督=19日、東風平…
  2. ヴィック・ロー(中央)の入団会見で記念撮影に応じる琉球ゴールデンキングスの(左から)安永淳一GM、…
  3. 沖縄県庁  沖縄県は、地域の緊張を和らげようと、4月から「地域外交室」を設置し、照屋義実副知…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ