「J2で戦えた4年間は無意味じゃない」FC琉球、J3降格圏内の21位で今季終了

 

岡崎主将「沖縄の子が入りたいと思う立派なクラブに」

試合後の最終戦セレモニーで挨拶する倉林啓士郎社長

 試合後の最終戦セレモニーでは、選手やスタッフ、運営を支えた学生らがピッチ横にずらりと並んだ。

 最初にマイクの前に立った倉林社長は、J3降格圏内で今季を終えたことについて「ファンの皆様のご期待、気持ちを裏切ることになり、誠に申し訳ございませんでした。こんなに素晴らしい選手、スタッフが集まってくれたにも関わらず、結果を出し切ることができませんでした。全て私の力不足であり、私の責任です」と語り、深々と頭を下げた。

 来年の2023シーズンは、FC琉球の創設20周年の節目のシーズンとなる。それを念頭に「我々はクラブ史上初の降格をするかもしれませんが、この経験を糧に、より強いチームをつくり、沖縄を、サッカーを、Jリーグを盛り上げることを約束します」と力を込め、最後は「引き続き、FC琉球への変わらぬご声援をよろしくお願いいたします」と締めくくった。

最終戦セレモニーが終わった直後、空には虹が架かっていた

 最後に挨拶したDF岡崎亮平主将は「何より、今日を合わせて3回しかホームで勝てなかったことに対し、本当に責任を感じています。だけど、どんな時も僕たちのことを後押ししてくれる皆さんの姿勢には本当に心を打たれたし、感謝の気持ちでいっぱいです」と謝意を述べた。

 チームの今後に向け、「苦しいですが、これで終わりじゃないですし、降格したとしても前に進んでいかなければいけません。沖縄の子供たちがFC琉球に入りたいと思ってもらえるような立派なクラブになるためには、もっともっと努力し続けなければいけないと思います。ここにいる皆さんと共にまた成長していきたいです」と力強く語った。

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長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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