【宜野湾市長選】松川氏、仲西氏の政策比較 7日間の選挙戦が告示
- 2022/9/4
- 政治
任期満了に伴う宜野湾市長選(9月11日投開票)が9月4日に告示され、届出順に2期目を目指す現職の松川正則氏(68)=自民、公明推薦=と、「オール沖縄」勢力が推す元県高校PTA連合会会長で新人の仲西春雅氏(61)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=が立候補した。台風11号の接近で荒天となった同日、両氏はそれぞれの選挙事務所内で松川陣営は出陣式、仲西陣営は出発式を開いた。市の中央に位置する米軍普天間飛行場の返還問題や経済振興策などを争点に7日間の選挙戦が幕を開けた。項目ごとに両氏の政策比較も行う。
市選挙管理委員会によると、9月3日時点の選挙人名簿登録者数は78,726人(男性37,749人、女性40,977人)。期日前投票は5日から10日まで。
松川氏「市発展の流れを変えない」
松川陣営は午前8時半から市大謝名の選挙事務所で出陣式を開き、青いハチマキを巻いた支持者が集まった。
マイクを握った松川氏は「この4年間、しっかりと市の行政を担ってきた自負があります。宜野湾はさらに発展してきたのではないでしょうか」と呼び掛け、1期目の実績を強調。「この流れを変える訳にはいかない。そうでなければ、(革新市政だった)10年前の宜野湾市に戻ってしまう」と市政継続を訴えた。
米軍普天間飛行場について「返還合意から26年間も放置され、市民、そして子どもたちの環境は大変厳しい状態です。返還への道筋を付け、5,000億円ともされる大きな予算が試算されている跡地開発についても、しっかり取り組んでいきたい」と強調した。
前宜野湾市長で、市長選と同日に投開票される県知事選に立候補している佐喜眞淳氏(58)は「宜野湾の発展、市民の暮らし向上のため、そして普天間飛行場の2030年までの返還のため、正々堂々と市民に訴えていく。松川市長とタッグを組み、一緒に戦っていきます」と力強く訴えた。
出陣式ではその他、選対の又吉清義本部長や自民党県連の中川京貴会長、公明党沖縄県方面本部の金城泰邦幹事長らが挨拶した。
仲西氏「4年間と状況変わってない」
一方の仲西陣営は午後6時から市野嵩の選挙事務所で出発式を開き、緑のハチマキを巻いた支持者が集結した。
マイクを手にした仲西氏は「(普天間飛行場所属の)オスプレイが墜落したり、所属機の部品落下が続いたりして、基地被害の状況は4年前と何も変わっていない」と米軍を批判。「PFAS(有機フッ素化合物)の問題でも市に健康調査をお願いしても聞き入れてもらえない。市民の命、水を守る市政に変えていきます」と市政刷新を訴えた。
給食費の無料化や高校までの医療費無料化を県と連携して実現していくとしたほか、女性がより活躍できる社会の実現に向け「女性の意見を聞き、トップダウンで女性の権利を尊重できるような市政にしていきたい」と力を込めた。
県知事選で2期目を目指す玉城デニー氏(62)は「仲西さんを当選させ、宜野湾市の民意は普天間飛行場の1日も早い閉鎖、返還だということを突き付けていこう。将来の世代にこの問題の責任を先送りせず、決着を付けましょう」と語り、共に選挙戦を戦っていく姿勢を示した。
出発式ではその他、選対の渡嘉敷喜代子共同代表や元宜野湾市長の伊波洋一参議院議員、労組政策推進会議の大城悟議長らが挨拶した。