桜満開の大阪で沖縄気分 女優・柴田千紘の沖縄巡り(番外編)

 
旅を愛する女優・柴田千紘さんに、沖縄リピーターの立場で見た沖縄を素直な視点で描いてもらう紀行日記。今回は“大阪の沖縄”を巡る番外編です。

 はいたい!沖縄を少し離れて私、大阪に行っておりました!

 放浪者にとっては暖かくなってきて移動しやすくなって本当に嬉しい。大阪では今ようやく桜が散って葉桜になっています。私が到着した1週間ほど前(4月5日)は丁度満開で、それはそれは見事な景色のお花見を堪能しました。

沖縄の皆さんにとっては綺麗な海よりも貴重(?)な大阪城と桜

 そしてそのお花見から永遠と思えるようなハシゴ酒を続けていると、大阪にも沖縄街があるよと聞きつけたので、そろそろ飲み疲れて泡盛にしたいところだったしそりゃあいいや、と(私は泡盛だと身体がラク)行ってみました。

 「大正エリアにある」としか聞いてなかったのでとりあえず大正駅のあたりまで、グリコの看板や観覧車ドンキで有名な道頓堀から歩いて行きました。途中気になる道にふらふらと寄り道しながら向かったので50分くらいは歩きました。ところで沖縄の人って車文化すぎて5分の距離でも歩かなくないですか!?(笑)

 丁度陽も沈みかけた頃に大正駅付近について、適当に歩いているとオリオンの提灯が並んだ沖縄のお店らしき看板をひとつ、ふたつ、、、沖縄街を見つけたみたい!

 最近沖縄に行きすぎているせいかここでも、他の市場や商店街でゴリゴリの大阪でも沖縄にいるような錯覚を起こすことがありました。牧志の公設市場にそっくりな雰囲気のところとか度々通るんですよね。

 徒歩1、2分圏内に10店舗近く沖縄っぽいお店を見つけて、まずは沖縄食品や雑貨、お土産屋さんの隣にあった
「いちゃりば」さんに入ってみました。

 お店に入るとすぐに道路向きの窓にぴったりくっついた細いカウンターに案内されて、目の前には昔の那覇についての雑誌や新聞のページが目隠しのように貼られている。隙間から前の道を通る人の足元だけ見えるのがなんだか気になってついつい下から覗いちゃうけども…ちゃちゃっと1人で食事をして出たい人なんかは通りすがりの人々の目を気にせず食べられて良さそうですね。

 1軒目なのでもちろんオリオンビール(生)を注文して、偶然近くにいてふらりと参加してくれたアメリカ人の友人ラモンとアーリカンパーイ!

 そして食べ物のメニューも見ると「ゴーヤは苦すぎて無理ね」だとか「豆腐は味がない」とか眉をしかめて言うラモンに「ええい馬鹿舌め!豆腐もちゃんと味わいなさいよ、大豆の味がするでしょうが!ゴーヤは体に良いし、あの苦味の良さがわからんのか!あんたらは寿司にソースかけるしのびた麺も気にしないしまったくけしからん!あんたはそれでもアーティストか!」(※画家の友人でした)

 と、おっさんすぎる説教をかましながらも、フーチャンプルーを注文。フーなら子供でも食べるでしょうよ!!

 実は私が大好きなだけです。フーチャンプルー。

 ゴーヤも大好きだけど、フーチャンプルーはそれこそ東京では普段食べることのない食感で、なんでこうして麩を料理する習慣が東京に根付いてないんだろうといつも不思議に思います。ラモンもこれは気に入ってパクパク食べて、カウンターにあったこーれぐーすーにも挑戦してチャンプルーにかけてみたら更に美味しくなったと言っていました。

窓に貼ってあるシールを見て、これじゃノースモーキングじゃなくて、ノーソムキングだね!とか言いながら。(OとMが逆)

 豆腐に味がないと言うのなら…とジーマミー豆腐を注文してトライしてもらいました。感想は「うん!これはいいね!」だったけど甘いのはわかったようです。落花生の香りともちもち食感、みたらし団子みたいなタレで、私はデザートとして食べたくなるくらいです。

 若い男の子が料理を持ってきてくれて、話しかけたら笑顔で答えてくれました。第一次世界大戦後のこのへんは紡績工場が多かったらしく、当時深刻な不況、食糧難にあった沖縄からの移住者が多く働いていたそうです。そこからこのリトル沖縄ができていったんですね!

にふぇーでーびるー!
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