沖縄銀行が男性の育休1ヶ月を義務化 新たな価値観を形成

 
那覇市久茂地の沖縄銀行本店

 おきなわフィナンシャルグループ(OFG、山城正保社長)は4月から、子会社である沖縄銀行の男性職員を対象に、有給による1ヶ月の育児休業の取得を義務化する。全ての職員が子育てに積極的に取り組むことで新たな価値観を形成し、サービス向上への好影響も見込む。今後、グループ全社に拡大することも検討している。

直近3年間の男性取得率14%

 対象は子の出生日から8週間以内の子を養育する男性職員で、休業日数は出生日から8週間以内に必ず1ヶ月(4週間=28日)を取得することが義務付けられる。8週間以内の期間中であれば、2回に分けて取得することもできる。休業中は年次有給休暇と同様の処遇となる。

 OFGによると、2019~21年度におけるグループ各社の女性の育児休業取得率は100%、平均取得日数は8ヶ月超の257日だった。それに対し、男性の取得率は14%、取得日数は18日という低水準にとどまった。

 この結果を受けてOFGは「男性が本気で育児に取り組むことで、仕事では得ることのできない新しい知識、経験の獲得を後押しする」とし、一人一人の働き方改善や職務能力向上に向け、育休取得の義務化に踏み切った。

SDGs達成に貢献

 OFGが経営理念とする「地域密着・地域貢献」の実践には、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献することも盛り込まれている。今回の取り組みはSDGsの「ジェンダー平等を実現しよう」「働きがいも経済成長も」の2項目の目標に該当する。

 OFGはニュースリリースで「『育児は父親、母親が同等に責任を持ち、同等に担うものだ』という強いメッセージを発信し、すべての職員が子育てに取り組むことで新たな価値観を形成することを目指します」との決意を示している。

Print Friendly, PDF & Email

関連記事

おすすめ記事

  1. 前半38分、左サイドからのクロスに反応する沖縄SVの髙原直泰(奥中央)=3日、三重県のAGF鈴鹿陸…
  2. 鋭いドライブでディフェンスを抜きに行く宜保隼弥(右)=6月15日、沖縄アリーナサブアリーナ(長嶺真…
  3. FC琉球の監督に再就任し、意気込みを語る喜名哲裕監督=15日、那覇市の沖縄県体協スポーツ会館 …
  4. 前半35分、白井陽斗(中央)のスーパーゴールを祝福する野田隆之介主将(右)らFC琉球のメンバー=3…
  5. 初優勝を決め、喜びを爆発させる琉球ゴールデンキングスのメンバー=28日、神奈川県の横浜アリーナ©&…

特集記事

  1. 沖縄県庁  沖縄県は、地域の緊張を和らげようと、4月から「地域外交室」を設置し、照屋義実副知…
  2. 試合終了後、サポーター席に駆け寄って引き続きの応援を求める喜名哲裕監督(右)=24日、沖縄市のタピ…
  3. インタビューで昨シーズンを振り返る安間志織=5月18日、那覇市内  欧州を舞台に活躍していた…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ