美ら海だけじゃない、本部町の「水スポット」を楽しむ

 
もうゴリラにしか見えない…

海上に現れる“キングコング”

 塩川から海岸沿いにそのまま北上すると、本部港手前の海上にキングコングを彷彿させる巨大な岩が現れる。この海域はダイビング・シュノーケリングの人気スポットとしてよく知られており、ダイバーたちは岩の形状からこのエリアを「ゴリラチョップ」と呼び親しんでいる。

 まさに巨大なゴリラが今にも空手チョップをお見舞いしそうな姿に見えるのだ。しかし地元の人にとっては神聖な岩であり、岩下には拝所もあるので無闇に岩上に登ったり触ったりしないよう配慮をお願いしたい。

動植物と聖水に触れられる公園

 さらに本部半島を北上し、海洋博公園を越え今帰仁村との境界である字具志堅まで走ると「田空(でんくう)ハーソー公園」ある。

 大規模な公園敷地には遊具はもちろん、多様な種類の農作物が栽培されていたり、ヤギやアヒル、ニワトリなどと触れ合えるエリアがあったり、有料キャンプを楽しめるスペースが広がっている。

 その中でも「フプガー」と呼ばれる湧き水は必見だ。昔から地元の人にとって大切な生活水源であり聖水としても崇められ、今日でも豊富な量の水が湧き出ている。数ある県内の湧き水と比べると、その貯水池の大きさは桁違いだ。小さなプール位はあるだろう。

「フプガー」の後ろにある山は守り神のようだ

 貯水池から放水される大量の水は神殿造のような水路を勢いよく流れ、まるで古代の宮殿をイメージさせる。その水は一旦ビオトープと巨大なため池を経由し、せせらぎとなって公園内を流れているので安全な川遊びも可能なのだ。

まるで水の神殿のような造り

 有名な沖縄民謡「石くびり」の舞台は本部町伊野波で、石くびりの歌碑も見所なのだが、昔懐かしい伊野波集落のあちこちには澄み切った湧き水があり、水の流れが日々喧騒のストレスを大いに癒してくれる。ほかにも、満名川へ湧き出る山々からの清水をふんだんに使った山川酒造の泡盛も逸品だ。

 本部町といえば海洋博公園というイメージだが、海洋博だけではなく本部町が刻んできた歴史、そして本部町にしかない癒しポイントにもぜひ足を運んでもらいたい。

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