「沖縄芸人」を観光資源に!東京ツアーで爆笑をかっさらった日
- 2022/1/21
- エンタメ・スポーツ
人口比で突出して高い芸人の数
また、沖縄好きのお客様と沖縄芸人の相性が良いという事だけでなく、沖縄芸人は沖縄で切磋琢磨して日々芸を磨いています。
冒頭で述べたように、お笑い文化が日本の地方都市では類を見ないほど育っている沖縄ですが、実は、沖縄の芸人は人口比率にすると全国でも突出して高いのです。お笑い芸人が所属する芸能事務所も我々オリジン・コーポレーションだけではなく複数あり、一緒に沖縄のお笑いを盛り上げています。
また、沖縄にもM-1グランプリのような「O-1グランプリ」(沖縄テレビ主催)という大会がありまして、過去最多出場者数は2018年の128組です。(ちなみにその時優勝したのは我々「しんとすけ」と「じゅん選手」のユニット「じゅんとすけ」です。笑)
本土の場合、陸続きなので西日本なら大阪、東日本なら東京でお笑いを始める芸人がほとんどですが、沖縄の場合地理的な要因で、地元の芸人がかなり多いのです。それを裏付けるように、O-1グランプリだけではなく「お笑いバイアスロン」(琉球朝日放送主催)という大会もあります。この大会は、漫才とコントの2競技で競う大会なのですが、審査員が日本のTV界を牽引する放送作家の皆様が担当している事が特徴です。「水曜日のダウンタウン」などを担当する高須光聖さん、「LIFE〜人生に捧げるコント〜」などを担当する内村宏幸さん、「MUSICSTATION」などを担当する伊藤正宏さん、「ロンドンハーツ」などを担当する中の俊成さん、「世界の果てまでイッテQ!」を担当する鮫肌文殊さんの5名が沖縄に集まって審査をしており、今年は第10回大会が開かれる予定です。全国的にも、徐々に沖縄芸人が注目されている事が分かります。
芸人の活躍を観光振興にも
このように盛り上がりを見せている沖縄のお笑いですが、沖縄ならではの課題もあります。それは、県内だけで考えると芸人の供給が飽和状態にあるという事です。
沖縄は全国に比べて人口の0が2つ少ないだけでなく、テレビ局も民放は3社しかありません。全国的にも芸人の数は多く、飽和状態と言われていますが、沖縄の場合、芸人の数が多いので盛り上がりを見せる反面、全国の比にならないほど芸人が収まる場所が少ないのです。
そこで、考えないといけないのがYoutubeなどのネット戦略ですが、やはり芸を磨くという1点に於いては、お客様の前でネタをやる事に尽きるのです。その、お客様は沖縄県民だけを考えるとやはり月に何回もお笑いライブを打つのには限界があるので、コロナ後は観光客の皆様に披露できる環境を整えたいと考えています。沖縄には国際通りを中心に多くのステージがある民謡居酒屋があり、コロナ前はかなりの盛り上がりを見せていました。
個人的に付き合いのある民謡居酒屋で三線ステージの後にネタを披露させて頂いた事も数回ありますが、どの回もお客様に喜んで頂きました。やはり、地元のお酒を飲みながら地元の芸人が地元のネタを披露するというのは、観光客の方との相性が良いのです。
例えば、青森県に旅行に行って、津軽三味線ステージの後に、青森訛りの青リンゴ太郎次郎という漫才師が出てきて方言で青森県の事を紹介するという感じでしょうか。(本当に居たらすみません。)
沖縄県にとっては沖縄観光の課題と言われているナイトコンテンツの乏しさの解決の一手となるかもしれませんし、国内旅行者の大半を占めるリピーターへ新しいコンテンツとして提供する事も出来ます。
近い将来、大阪旅行で新喜劇を見るように、沖縄旅行で沖縄のお笑いを見る機会が増えるかもしれません。その時僕が出演していたら、この記事を見たと伝えてください。もれなくドリンク1杯サービスいたします。