「人間こいのぼり」沖縄からギネス達成!仲舛さん、女子初の快挙
- 2021/9/2
- エンタメ・スポーツ
沖縄からギネス世界記録が誕生した。両手で柱をつかんで体を水平方向の姿勢にキープする「人間こいのぼり」で、北中城村の仲舛美希さん(30)が、36秒の記録をたたき出し、世界一として認定された。認定試験は5月15日に北谷町の安良波公園で行われており、同日を達成日として8月17日に正式認定された。仲舛さんは公園器具などで自重トレーニングや健康づくりを行う「ストリート・ワークアウト沖縄」のメンバーで「みんながアドバイスをくれたおかげで達成できました」と仲間に感謝した。本番で自己ベストを出した上での世界記録達成。その裏にはどのような努力があったのか。
「まさか自分が出来るとは」
仲舛さんはもともと、アメリカ発のフィットネス「クロスフィット」のトレーナーライセンスを取得するほど運動や体作りには親しんでいるスポーツウーマンだ。
今回挑んだ女子の「人間こいのぼり」(ヒューマン・フラッグ)は、これまでギネス記録挑戦者がいなく、仲舛さんが初代の記録保持者となった。ギネス認定には、最低限越えなければならない標準記録30秒の壁があり、そこから6秒間を上積みした形だ。その30秒を超えたのも、計測日の本番が初めてのことだった。これまでのベスト記録は20秒ほど。「ケガをするのが怖いので、練習では7割ぐらいに抑えてやっていました」
本番では「いけるだけいこう」と、ケガを恐れず自分の力を出し切った。36秒という記録に、一番驚いたのは仲舛さん本人だ。「まさか自分が出来るとは思いませんでした」。本番中は、共に切磋琢磨してきた仲間たちの顔が浮かんだ。「30秒を超えたことがなかったので、失敗したらゴメン、という気持ちでした」
仲舛さんがギネス挑戦を申請したのは昨年8月のことだった。日ごろのトレーニング動画などを自身のインスタグラム(@miki.swo)にアップしていると、それを見ていた人から「ギネス記録を狙えるのでは」と提案を受けたことがきっかけだ。
仲舛さんは「YouTubeやインスタグラムを探しても、女性で人間こいのぼりを本格的にやっている人が見つからなかったので」と話すように、前人未到の記録に向けて追い風を感じていた。「自分にしか達成できないことをしたい」―
人間こいのぼりのコツって?
人間こいのぼりは、上の手で体を引っ張り、下の手で体を柱に押し付ける筋力が要求される。ただ、筋力同様に大事なのが「体の使い方」だ。「手や腕の筋肉だけではなく、肩や背中の筋肉もしっかりと“動員”させて効率的に力を使うことが大切です。小さい筋肉だけでなく、大きい筋肉も使っていきます」と、そのコツを語る。
週に1回か2回程度、コロナ対策にも気を遣いながら周囲に人がいない時間帯を見計らって、安良波公園で人間こいのぼりのトレーニングをしていた。人間こいのぼりをしている人がいるとだいぶ周囲の注目を浴びそうな気もするが「安良波公園でトレーニングをしている人は結構いるので、みんな(そういうアクロバティックな動きは)見慣れていると思います」(仲舛さん)