SDGsに積極的な企業は4割 沖縄県内企業意識調査
- 2021/8/30
- 経済
帝国データバンク沖縄支店は、沖縄県内の企業を対象にSDGs(持続可能な開発目標)についての意識調査を実施した。重要性を理解して取り組んでいる企業は13.4%で昨年の前回調査から8.9ポイント増、取り組みたいと考えている企業は26.8%(前年比7.1ポイント増)で、積極的な姿勢を示す企業は計40.2%。前回調査から16.0ポイントの大幅増となっており、関心や取り組みが高まっている傾向が目に見える結果となった。
沖縄県内の調査対象は179社で、そのうちの82社から回答を得た結果をまとめており、調査は今年6月に実施している。
SDGsは「Sustainable Development Goals」の略。2015年の国連サミットで世界193カ国が同意した「2030年アジェンダ」に掲載される世界共通の目標だ。取り組みの機運は世界的に高まっており、政府や自治体だけでなく民間企業でも積極的にアピールすることでブランディングのためのイメージ作りにも欠かせないキーワードとなっている。
沖縄県も2019年に「SDGs推進方針」を策定し、170社がパートナー企業・団体になっている。
50%が知りつつも「取り組んでいない」
積極的な企業が大幅に増えた一方で、「言葉は知っていて意味もしくは重要性を理解できるが、取り組んでいない」と答えた企業が37.8%にのぼっており、全体で最も多い。「言葉は知っているが意味もしくは重要性を理解できない」とした企業は12.2%で、これを含めるとちょうど50%の企業がSDGsを知りつつ、取り組んでいないという結果になっている。
企業の規模別でみると、大企業ではSDGsに積極的な企業が85.7%と高い数値になっている一方で、中小企業では半分にも満たない36.0%、小規模企業は35.5%だ。さらに中小、小規模ともに「取り組んでいない」企業は5割近い数字になっており、企業規模によって意識の持ち方に明確な差が出ている現状が浮き彫りとなった。
業界別では「金融」が最も背極的で100.0%という数字が出ている。次いで高いのは「小売」の75.0%だ。対して、取り組んでいない企業では「不動産」が75.0%と最も高く、「運輸・倉庫」66.7%、「卸売」60.0%、「建設」52.2%、「製造」50.0%と続いている。