Z世代ピッチコンテストで優勝 琉大3年の起業家・島袋優さん
- 2022/10/8
- 経済
琉球大学農学部3年次でOrgaNect合同会社代表の島袋優さん(21)がこのほど、循環型社会実現に向けた体験型イベント「The Museum of Freewill&Future」の一環で東京都内にて行われたピッチコンテスト「Leadership×Sustainability Contest ~100年先の地球のため、これから求められるリーダーシップとは~」で優勝した。有機農家の収益拡大に取り組むOrgaNect。農業に関わるようになったきっかけや起業の覚悟をしたスピーチは会場からの注目を集めた。
有機栽培農家にスポットを当てたサービス提供
「今では沖縄一農業に熱い人になりたいと思っています」
そう話す島袋さんは昨年11月に共同代表の福原海里さん(同大国際地域創造学部2年次)と共にOrgaNectを設立したばかり。
有機農業を通じて人と人を繋ぐことを目指し、野菜植え付けや収穫などの有機農家体験農業サービス、有機農家と飲食店とのマッチングサービス、オーガニックの家庭菜園キットの開発・販売を展開している。
農業に関わるようになった高校生の時には、八重山地方の島胡椒「ピパーチ」の県内拡大・認知度向上のプロジェクトに没頭。農業に関する知識や技術の成果を競う沖縄県学校農業クラブ連盟大会「農業鑑定競技」では、優勝した経験も持つ。
解決したい課題をビジネスで
島袋さんは持ち時間の5分を使って、農業分野に関わるようになったきっかけから、ビジネスとして回る仕組みを作る覚悟を決めたことなどをプレゼンテーションした。
島袋さんは、大学2年の時に沖縄の次世代リーダーを発掘し、育てるプログラム「琉球frogs」に12期生として参加。「ボランティア精神が強かった」という当時の自分が琉球frogsで活動する中で「解決したい課題をビジネスで解決するという方法に出会ったのが初めてだった」と衝撃を受けたことを話す。
一方で、同プログラムで出会った福原海里さんは「沖縄で生まれ育ったからには、沖縄の産業を盛り上げたい」と強い思いを抱いていた。「沖縄の産業を盛り上げたいと言っているのに『農業をしたことがないです』なんて話にならない。この機会を逃したら一生農業に関われない」と考え、共同代表としてパートナーを組むことになった。