【宜野湾市長選】現職の松川氏が再選 仲西氏に11,206票差

 
再選を果たした松川正則氏

 任期満了に伴う宜野湾市長選は9月11日に投開票され、無所属現職の松川正則氏(68)=自民、公明推薦=が29,664票を獲得し、再選を果たした。無所属新人で元県高校PTA連合会会長の仲西春雅氏(61)=立民、共産、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=に11,206票の大差を付けた。投票率は63.49%で、前回に比べて0.77ポイント低下した。

 宜野湾市長選の結果は以下の通り。(選管最終)

松川正則氏(68) 無・現 29,664票

仲西春雅氏(61) 無・新 18,458票

辺野古移設を容認 県と方針に違い

 再選を決めた松川氏は支持者に向け「皆さんの後押しもあり、様々な事業展開をしてきたという実績の下、本当に市が発展してきていると実感しています。2期目に向け、市民と共に『宜野湾が一番』『住んで良かった』と思えるような市づくりに取り組んでまいります」と決意を述べた。

 松川氏はコロナ禍で打撃を受けた経済の立て直しを「喫緊の課題」に挙げ、産業支援センターの設置やぎのわん海浜公園内にある屋外劇場の8,000人規模への改築などを公約に掲げた。その他、火葬場の建設や通院費と入院費の現物給付による完全無料化の対象を中学生から18歳まで引き上げることなども政策として訴えていた。

宜野湾市の中央に位置し、住宅地に囲まれる米軍普天間飛行場

 市の中央に位置する米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設については、前市長で県知事選に出馬した佐喜眞淳氏(58)と足並みを揃え、危険性除去に向けて「容認せざるを得ない」とした。県知事選では移設反対を掲げる「オール沖縄」勢力に推された玉城デニー氏(62)が再選を果たしたため、引き続き県と方針の違いが鮮明となっている。

 一方、「オール沖縄」勢力から支援を受けた仲西氏は、同日に行なわれた市議選の結果も踏まえ、自身のツイッターで「結果は伴いませんでしたが、安全な水、安心な空に関する訴えや、市議の方が増えたことに大きな意味を感じます。大切な1票を託してくださった宜野湾市の皆さま、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました」とコメントした。


長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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