さーきーのマジムン飯④パリピな楽しい奴!ミシゲーマジムン
- 2022/7/2
- 食・観光
はいたい!沖縄で女芸人をしています!スズカーサーキットさーきーです!
今回で4回目となる「マジムン飯」!
前回は美女に化けて人間を翻弄するウヮーグヮーマジムンのアレコレやウヮーグヮーマジムンにちなんだマジムン飯を紹介しました!前回のマジムン飯では「ぐゎんやく」を紹介しましたがみんな作ってくれたかな!?名前を聞いただけでは味の想像がつかないと思うけど、とても美味しいマジムン飯なのでまだ食べたこと人はぜひ作って食べてみて!
さぁ、というわけで!今回も沖縄に潜むマジムンの特徴やエピソード、そしてマジムン退治に効果的!?な料理をマジムン大好き!料理大好き!な私さーきーが紹介していきます!
古びた道具の化身 しゃもじや箸
今回紹介するマジムンはこちら!
パリピな楽しい奴!ミシゲーマジムン
マジムンが未知の存在と言っても、その正体は身近なものだったりする。「ミシゲーマジムン」もその一つ。
ミシゲーマジムンとは古くなるまで使われたしゃもじなどの道具が化けたマジムンである。付喪神のような存在と言えば分かりやすいのかもしれない。
ミシゲーマジムンは夜中にひとりでに動いてまわったり、ゴミ捨て場などに捨てられた他のミシゲーマジムン達と一緒に音楽を奏でたりと、賑やかなことが好きなパーティ野郎である。
ミシゲーマジムンがパーティ野郎だとよく分かる、こんな話もある。
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ある日の晩。男が自宅で横になっていると、外からカンカラシャンシャンと楽器の音が聞こえてきた。なんだろうと男が外へ出てみると、若い男女が楽器を奏で広場で楽しく遊んでいた。男は賑やかさに誘われてその遊びに参加すると、一晩中飲んだり踊ったりと一晩中楽しんだ。
疲れ果ててその場で眠ってしまった男が翌朝目覚めると、広場だと思っていたところは家の床下であり、周囲には古ぼけたしゃもじや箸が散乱していたという。
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昨日の男女だね~。このしゃもじ達、完全に昨日の男女だよね~。
楽しい宴で仲間とエンジョイしていたと思ったら、その正体は古い道具でした。ってこんな虚しい話があるか。朝起きた男の気持ちを考えると何か胸にくるものがあります。
ぴぱーじが味の決め手!! 「ぴさしずーしー」
さぁそんな虚しい気持ちにさせるマジムン、ミシゲーマジムンにぴったりなマジムン飯はこれだ!
たっぷりのだし汁で炊く!ぴさしずーしー
いよいよマジムン飯では恒例になってきました。今回も名前を聞いても全く想像ができない料理を紹介します。
ぴさしずーしーとは八重山地方に伝わる、豚肉の出汁と昆布のだしで炊き込む炊き込みご飯のこと。気になる作り方はこちら!
①洗った米に豚肉のだし汁、細かく切った豚肉とにんじん、昆布のせん切りを入れ、醤油で炊く。
②炊き上がりに香りの良いぴぱーじを刻んで入れ、しばらく蒸らし豚脂をまんべんなく振ってしゃもじでかき混ぜる。
ちょっと待って。「ぴぱーじ」ってなに?
分からない料理名のレシピに分からない材料があると、料理好きな私もさすがにテンパります。なんだよぴぱーじって…。
泣きそうになりながら色々調べてみると、ぴぱーじの正体が分かりました。ぴぱーじとはヒハツモドキ(島胡椒)のことだそう。それなら最初からそう言えよぉ!
行き場のない怒りを飲み込み、早速ぴさしずーしーを作ってみることに。
まずは豚肉を茹でてだし汁をとる。
洗ったお米にだし汁と細かく切った豚肉とにんじん、昆布のせん切りを投入。醤油をひとまわし入れてスイッチON。
炊き上がったところにヒハツを振りかける(今回はヒハツモドキの代わりにヒハツで代用!味は全く変わらないみたいだよ!)
最後に豚脂(ラード)を入れてしゃもじでかき混ぜて
完成~!ぴさしずーしー!
おお~!めちゃくちゃ良い匂い!豚の油でコーティングされているからお米もピカピカだ!
気になるお味は…。
うん。想像した通り。
だしが効いててめちゃくちゃうまーい!
味付けは醤油だけのシンプルなものなんだけど、昆布と豚のだしですごく風味が豊かになっている!こりゃリピート確定だわ。
古くなった道具も大切に使うことでマジムン化を防げるそうですよ!皆さんも古くなったしゃもじでぴさしずーしーをかき混ぜてマジムン化を防ぎましょう!
まぁでも、ミシゲーマジムンだったらちょっと会ってみたい気もするけどね~。