沖縄4選挙区11人が立候補 衆院選公示、12日間の短期決戦開始
- 2021/10/19
- 政治
第49回衆議院選挙が10月19日に公示された。沖縄県選挙管理委員会によると、県内4選挙区は計11人が立候補を届け出た。投開票日は31日で、12日間の“短期決戦”の火蓋が切られた。
新型コロナウイルス感染への対策と、コロナで落ち込んだ経済の立て直しが主な争点になりそうだ。各選挙区では、各政党や候補者の街宣車が走り回り、候補者は交差点などに立って自身の政策を道行く人たちにアピールしている。
今選挙の結果は来年に控える名護市長選、そして県知事選にも大きな影響を与えるのは間違いない。さらに、玉城デニー知事の県政運営への波及効果も注目だ。
沖縄1区では、共産前職の赤嶺政賢氏、自民前職の國場幸之助氏、無所属前職の下地幹郎氏の3氏が三つ巴の選挙戦を繰り広げる。この3氏が争うのは2012年から数えて4回連続。14年、17年の総選挙で全国唯一の共産党候補が勝利した選挙区で、「オール沖縄」勢力の赤嶺氏に自民公認で公明推薦の國場氏と、かつて自民所属だった下地氏とが挑む構図となる。
自民前職の宮崎政久氏、社民新人で前北中城村長の新垣邦男氏、維新新人で元那覇市議の山川泰博氏、NHK党新人で心理カウンセラーの中村幸也氏の4氏が立候補する沖縄2区は、普天間飛行場、嘉手納基地など米軍基地を抱える。今季で引退した前職照屋寛徳氏の後継として「オール沖縄」勢力の支援を受ける新垣氏に対し、宮崎氏、山川氏がどのように票を伸ばして議席を争うのかに注目だ。
沖縄3区は立民前職の屋良朝博氏と自民新人の島尻安伊子氏の一騎討ちとなる。米軍普天間飛行場返還に伴う移設先となる名護市辺野古を抱える選挙区であることから、来年の名護市長選の前哨戦にも位置付けられるだろう。移設について屋良氏は反対、島尻氏は容認と意見が分かれる。また、うるま市は玉城知事の出身地でもあるため、その「お膝元」としてどんな選挙戦が展開されるのかも関心が集まる。
沖縄4区は自民前職で沖縄担当相の西銘恒三郎氏と立民新人で元那覇市議会議長の金城徹氏が立候補。2017年の前回衆院選では自民が唯一議席を獲得したのがこの4区のみで、議席を維持したい西銘氏に対し、「オール沖縄」勢力として金城氏が議席奪還に臨む。選挙区には宮古・八重山地域の離島があることから、離島振興策の独自性をアピールしていくことが得票の鍵になりそうだ。
◆各選挙区候補者一覧(届出順)◆
<沖縄1区>
・赤嶺政賢氏(73)=前職、共産
・國場幸之助氏(48)=前職、自民
・下地幹郎氏(60)=前職、無所属
<沖縄2区>
・宮崎政久氏(56)=前職、自民
・中村幸也氏(41)=新人、NHK党
・新垣邦男氏(65)=新人、社民
・山川泰博氏(51)=新人、維新
<沖縄3区>
・屋良朝博氏(59)=前職、立民
・島尻安伊子氏(56)=新人、自民
<沖縄4区>
・西銘恒三郎氏(67)=前職、自民
・金城徹氏(68)=新人、立民