「国連で辺野古訴える」 玉城知事がスピーチへ

 
会見で発言する玉城デニー知事=8日、沖縄県庁
会見で発言する玉城デニー知事=8日、沖縄県庁

 玉城デニー知事は8日の定例会見で、17~23日(日本時間)にスイス・ジュネーブを訪問し、国連人権理事会に出席してスピーチを行うと発表した。玉城知事は「国際社会に対し、辺野古新基地建設問題や、基地から派生する諸問題を解決する必要性、これらが沖縄だけでなく人権や民主主義という普遍的な問題だと訴えていきたい」と述べた。

 普天間飛行場の辺野古移設を巡っては、軟弱地盤が見つかったことを受けて沖縄防衛局が提出した工法の変更申請を「不承認」とした県の処分に関連した訴訟2件が、最高裁で敗訴が確定している。  

 玉城知事は「最高裁の判決以降、どのような対応を取るかは検討中。しかし、辺野古新基地建設反対という考え方は、県知事選挙や県民投票で多くの民意を得ている。正当性は、引き続き主張できると考えている」と述べた。

 また、「辺野古新基地建設の解決に向けて、沖縄に基地が日本全体の7割も集中している現状、沖縄の置かれている状況が不条理で、人権の尊重においても不平等な状況だと幅広く訴えていくことは重要だと考えている」と強調した。

 会見では、記者団から最高裁判決について「不承認処分とした知事を支持する集会もあった一方で、判決を受けて移設容認の意思を固くした県民もいたと思う。それぞれに、どう向き合うか」との質問も出た。

 これに対し、玉城知事は「辺野古移設を容認する意見があることは承知しているが、『世界一危険』とされる普天間飛行場の一日も早い危険性の除去は、辺野古移設の容認、反対に関わらず、県民共通の願いだ。引き続き、日米両政府に県外・国外移設早期の閉鎖返還を求めていく」と語った。

(記事・写真 宮古毎日新聞) 

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