倉貫新体制が目指す「魅力的なサッカー」とは J3・FC琉球が新シーズンへ始動

 
2023年シーズンに向けて始動したFC琉球のメンバー=1月9日午前、八重瀬町スポーツ観光交流施設(長嶺真輝撮影)

 サッカーJ3のFC琉球が9日、2023年シーズンに向けて始動した。練習場所は昨シーズン途中にチームの拠点として完成した八重瀬町スポーツ観光交流施設。昨季シーズンまでヘッドコーチを務めていた倉貫一毅新監督の指揮の下、午前9時からチームミーティングを行い、午前9時半から午前11時過ぎまで軽く体を動かした。

年間の上位2チームがJ2昇格

 新チームの初日は基礎練習が中心。相対でのパス交換や円をつくってのボール回しなどで汗を流した。約1時間半の練習後、最後は軽いジョギングで締めくくった。

 琉球はJ2参戦4シーズン目となった昨季を22チーム中21位で終え、初めてJ3に降格した。1シーズンでのJ2復帰を目標に掲げ、3月から12月までを予定する2023年シーズンに挑む。全20チームでリーグを構成し、ホーム&アウェー方式で各チームが年間38試合を戦う。上位2チームがJ2の下位2チームと入れ替わる形で自動昇格する。

富所「FC琉球の戦い方を思い出す」

チーム最古参となる富所悠

 チーム最長の所属12シーズン目に入る富所悠は「去年は悔しい思いをしたので、1年でもう一度J2に戻るというのがチームの目標です。監督が変わり、選手も結構入れ替わったので、チームとしてやることをしっかり整理して、ピッチの中で自分がチームを動かせるようにしたいです」と意気込む。

 昨季の前半戦は喜名哲裕元監督(現・アカデミーアドバイザー兼強化部スポーツダイレクター補佐)の下で近年琉球が築いてきたパスをつなぐポゼッションサッカーを展開したが、セットプレーなどからの失点が多く喜名氏を解任。その後、ナチョ・フェルナンデス前監督体制になると、チームは守備を固めてカウンターやシンプルなクロスボールから得点を狙うスタイルに転換した。

 監督交代後に調子が上向く時期もあったが、最後までJ2残留圏内には届かず。結果、チームの得点はリーグで5番目に低い41得点、失点はリーグで3番目に多い65失点だった。

チーム練習後、軽いジョギングでクールダウンする選手たち

 この経緯を念頭に、富所は「去年の後半は自分達が目指しているサッカーからだいぶかけ離れてしまったので、もう一度FC琉球の戦い方を思い出して、J2に戻りたい」と語る。以前のようなポゼッションサッカーに回帰することを示唆した上で「ボールを大事にしてゲームを支配するのが自分達の特徴です。前線には特徴のあるメンバーが揃ってるので、個人的にすごく楽しみなシーズンです」と展望した。

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