働き方2.0芸人ニッキー⑨放送作家キャンヒロユキさん対談

 

 今までいろんなことをやってきてはいるけど、結局はやっぱりエンタメが好きだなあって思う。他のビジネスもやっぱり、自分が好きなお笑いとつながっています。

 芸人もビジネスも同じで、辞めるのはいつでもできるんだけど、続けないと売れる確率は0%なんだよね。辞めないからこそ、楽しいことも苦しいことも大変なことも起きる。続けるのが一番大変です。M-1グランプリで錦鯉の渡辺っていう、吉本の養成所同期で仲良い芸人が優勝したんです。彼は華がないって言われたり、後輩が売れたりしている中で、ずっとお笑いを続けてきた。彼が、当時45歳の相方(長谷川雅紀さん)を連れてきたときは「大丈夫か?お前まじか」って話をして心配した。あのとき「大丈夫か?」と思った自分が、今では恥ずかしい(笑)

 彼が優勝して、売れてるのを見て、続けることの大切さをまた認識しました。だから夢に向かってる芸人には、お笑いを続けられる環境を作ってあげて、応援したいんです。

ニッキー:フリーランスの方に何かアドバイスをお願いします。

キャン:フリーでやるっていうのは孤独ではない。フリーランスだからこそ一緒に頑張ったり相談できるような仲間を作ってほしいです。フリーランスだからこそ人との繋がりを大事にした方がいいと思うんですよね。あと、いろんなことにチャレンジしてほしいです。

ニッキー:キャンさんのこれからの目標は?

キャン:みんながもっと芸人さんと絡んで楽しめるような世界を作りたい。そしてもっとハッピーな世界を作りたいと思います。

 例えばSNS上で人を蔑むとか、ネガティブなことをする人がいるけど「笑うことや人を幸せにすることに価値がある」ってことをみんながもっと感じられたら、そういうネガティブなことって自ずと世界からなくなると思うんですよ。「笑いと幸せの連鎖」が起きると思う。

 そのために、芸人がもっといっぱいいろんな人と絡めるようにしたい。みんなも芸人とかエンタメの人とかと楽しんでほしいっていうのは本気で思うなぁ。

ニッキー:本日は素敵な話をいっぱい聞けました。本当にありがとうございます。

キャン:こちらこそ、ありがとうございました。

今回のインタビューを終えて

 「キャンさんは愛に溢れている方だなー」と思ったのが率直な感想です。エンターテイナーや業界の発展を常に考えているチャレンジャーです。僕がお笑いを始めた時にはキャンさんはすでに売れっ子作家さんだったので、売れようとガツガツしているところを見たことがなかったのですが、昔は必死に仕事を取っていたと聞いて、とても新鮮でした。僕も必死に、泥臭くても仕事を頑張りたいと思います。まだ怠けている場合じゃない。

 キャンさんが思い描いている「幸せいっぱいな世界」が見られるのを、僕も楽しみにしています!

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